あなたを「天職」へと導くものとは? 「潜在的な自分」を引き出す方法
久瑠あさ美のメンタルトレーニング実況中継【第14回】
■自分と真剣に向き合うタイミング
これを言うと皆さん驚くのですが、だから私は「先生になろう」と思ったことは一度もないし、それどころか「メンタルトレーナーになりたい」と思ったこともなかったんです。
でもそれは、実は多くの人が同じだろうと思います。自分でも驚くほど熱くなれる仕事というのは、無意識のレベルで感じている何かとの出逢いなんですよね。
「うすうす気付いていた」ぐらいのことはあっても、「これが目標なんです」と明確な何かがそれに当たるということは滅多にない。むしろ「ちょっとそれできるのかな……やだなあ」みたいにブツブツ言っている自分があったときに、「いや、でも俺がやるしかないよな」というところまで納得ではなく、理屈でどうこうというのではなく、無意識の覚悟というのが決まることで、自然とやることへの苦があとかたもなくなくなっていく。いつの間にかその仕事に熱くなっているんです。
だからもしこの記事を読んでいる方が、今やっていることに迷いがあるなら、そこから「もうひとつ、もうひとつ、もうひとつ」とマインドの視点を上げていくと、また違う在り方が表出してくると思います。その先に「自分は本当にこれだ!」と思うものに出逢える、迷いという概念がなくなる次元が絶対にあるんです。
その意味では、私自身に悩みや迷いがないかというと、そんなことは全然ないのですが、その代わり、「迷い続けている」ということはまったくなくなっていく。そのような在り方が、私が教えている潜在意識へのアプローチでもあります。
「自分を変えよう」と冒険するタイプの人だけでなく、毎日を平凡に過ごそうと保守的に生きていたところから意図せず脱線してしまったり。ひたすら真面目に堅実にやってきたことの継続が難しくなる方も多くいらっしゃるでしょう。
今の時代を生きる人間にとって、それは誰にでも起こりうることです。人生の岐路にいる人たちにも、この現実を幸せに思う人にも、同じことが起こりうるんです。
それは何故か。「迷っている」ということは、それだけ、自分と真剣に向き合うタイミングが来たということだからです。ただそれだけのことだと捉えればいい。
それを「問題」にしてしまっているとしたら、ポイントは「迷い続けたい」とどこかで思ってしまっていること。でも、そこから脱したいと思っているなら絶対に可能だし、それこそが私がトレーニングを通じて皆さんに実現してほしいことです。
大切なのは、「 “いま”何ができるのか」そして「明日をどう生きるのか」です。「これまでの自分」に縛られずに「この先の自分」を自在に思い描くことのできるマインドを創りあげ、自らがその「もう一人の自分」を信じ続けていけるかどうかです。そこで必要になるものは、未来を信じる勇気だけです。
まとめ
◎魅力的な人とは夢中になれる人
◎心の創り方はノウハウではない
◎迷いとは、自分と真剣に向き合うこと
◎マインドを上げて迷いを越えていく