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AIに「判断」や「決断」は任せるな。リーダーに求められる行動

AI時代のリーダーの原則①

 次に【問題解決】について取り上げます。

 リーダーの仕事は「問題解決」だと言ってもよいでしょう。

 上司からの難題や部下からの相談、目標数値とのギャップなど、多くの問題を抱え、それを解決しながら仕事をしているのです。

 ですから問題解決は非常に重要ですが、私たちはそれらを感覚的に処理したり、問題解決を避けようとすることがあります。

 リーダーとして問題解決の方法はしっかりと習得する必要があるのです。

 まず、問題解決とはなにか? ここから考えていきましょう。

「トラブルが起きても適切にうまく処理をする」。私もリーダーになった若いころはそう思っていました。

 しかし、これは間違いです。真の問題解決は“トラブル対応力”ではなく“問題を発生させない力”と捉えるべきでしょう。

 つまり一度起きた問題を二度と発生させない、本質的な問題解決がリーダーに求められているのです。

 本質的な問題解決は問題の捉え方から始まります。

 これを「問題発見」と言います。

 クレームが発生したという事例があれば、クレームが発生したという問題の捉え方だけではなく、そもそもどうしてクレームが発生したのかという問題視点を増やすことで本質的な問題解決に入ることができます。

 なぜならクレームが起きたという問題の捉え方だけでは、「どうすればクレームを処理できるか?」という表面的な処理にとどまってしまうからです。

 クレームが収まったとしても根本の問題は解決されてないので、再び同じトラブルが発生する可能性が高いのです。要は、本質は何も解決していないことになります。

 ですから、問題が発生した時には、「見える問題」(現象面の問題)と「見えない問題」(本質的な問題)の二側面で問題を捉えて解決しなければならないのです。

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鳥原 隆志

とりはら たかし

株式会社インバスケット研究所 代表取締役。

1972年生まれ。大学卒業後、大手スーパーのダイエーに入社。販売部門や企画部門を経験し、10店舗を統括する店舗指導員(スーパーバイザー)として店長の指導や問題解決業務に従事する。管理職昇進試験時にインバスケットに出合い、研究・トレーニングを開始。その経験を活かして株式会社インバスケット研究所を設立。企業のリーダー研修などのためのインバスケット教材開発と導入をサポートする。日本で唯一のインバスケット・コンサルタントとして活動中。大企業の管理職研修など、1万5000人以上のリーダー育成を支援してきた。著書は『究極の判断力を身につけるインバスケット思考』(WAVE出版)など、40タイトル、累計50万部以上。



株式会社インバスケット研究所公式ホームページ

http://www.inbasket.co.jp/


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