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交流会やパーティで孤立してしまう致命的要因

AI時代のリーダーの原則⑥

今後AI時代に生き残るリーダーは、どのようなリーダーか? これからはますます、機械ができること、人間にしかできないことが区別されていきます。機械にもできる仕事をやっているリーダーは評価されなくなり、機械に取って代わられるのは間違いありません。私たちが仕事をする上で、「過去も現在もそして未来も変わらなく必要な能力」と、「これから必要になる能力」があります。1万5000人以上のリーダー育成を支援してきた鳥原隆志氏が、新刊『AI時代のリーダーの原則』にまとめました。今回は、「これからも必要な能力」として【感度を倍にする】【時代を追い越す力】について述べたいと思います。

■感度を倍にする~これからのリーダーの理想のアンテナ

「アンテナを高く張れ」

 私も若い頃よく言われました。もっと多くの情報を仕入れろということですが、今は古い死語になっています。

 今、そしてこれからはアンテナの感度が重要です。

 本当に必要な情報が、自然と入ってくる状態がこれからのリーダーの理想のアンテナの中たちです。

 私の主催する異業種交流会には、大企業のリーダーから、専門家、経営者など多くの方が集まってきます。彼ら同士が懇親会などで話している様子を見ていると、アンテナの感度がよくわかります。

 感度の低い方は、自分の仕事の話、自分の住んでいる場所の話、自分の経験しか話せません。ですから、会話も限定的になり取り残される結果になります。

 一方で感度の高い方の会話は非常にバラエティに富み、かつ、その場に合わせて会話ができます。 

 この情報感度の差はどこから来るのでしょうか?

 それは情報の多さと幅広さだけではなく、情報の質なのです。情報感度の高い人は自ら経験したり挑戦したりする傾向があります。

 人気のスポットには足を運び、興味がある物には直接手に触れます。そして自分の得意分野以外のジャンルにも興味を持っています。

 情報感度が高い方は、場の雰囲気を読むのも上手です。

 例えば、朝礼で部下の表情の異変に気付きますし、会議での発言のタイミングも上手です。

 常に周りに興味があるので、自然と感じるようになったのです。

 一方で情報感度が低い人は情報の収集ルートが少なく、持っている情報に偏りがあります。ですから社内で会話ができても、交流会やパーティなどに出席すると孤立してしまいます。

情報感度が高い人のもとにはパーティーでも人が集まってくる (写真:フォトライブラリー)

 面白いもので情報感度の高い人の周りには情報感度の高い人が集まり、そうでない人にはそうでない人が集まります。

 有益な情報が集まるネットワークをつくることも大事です。

 情報感度を上げるのにお勧めの方法があります。

 本を買うときは、ネット書店よりもリアル書店や図書館に行きます。そうすると、情報を選りすぐるトレーニングにもなりますし、流行りの本をいくつ関連させると世の中のトレンドを読む練習にもなります。

 またメモを取る習慣はもちろんですが、メモもいつもの半分くらいに絞り込んで書くことを意識すると、必要な情報をセグメントする力ができます。

 リーダーはチームを目標に達成させるために、感度高い情報収集と情報活用を心がけましょう。

 
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鳥原 隆志

とりはら たかし

株式会社インバスケット研究所 代表取締役。

1972年生まれ。大学卒業後、大手スーパーのダイエーに入社。販売部門や企画部門を経験し、10店舗を統括する店舗指導員(スーパーバイザー)として店長の指導や問題解決業務に従事する。管理職昇進試験時にインバスケットに出合い、研究・トレーニングを開始。その経験を活かして株式会社インバスケット研究所を設立。企業のリーダー研修などのためのインバスケット教材開発と導入をサポートする。日本で唯一のインバスケット・コンサルタントとして活動中。大企業の管理職研修など、1万5000人以上のリーダー育成を支援してきた。著書は『究極の判断力を身につけるインバスケット思考』(WAVE出版)など、40タイトル、累計50万部以上。



株式会社インバスケット研究所公式ホームページ

http://www.inbasket.co.jp/


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  • 2018.04.19