「ワンオペ育児」妻にとっては“自分事”、夫にとっては“社会問題”
育児問題のとらえ方に見る、夫婦間の認識のズレ
●ワンオペ育児を社会問題ととらえるパパたち
妻たちは「もっと家事や育児に積極的なパパになってほしい」と感じているようす。一方、夫は妻を悩ませる諸問題について、どう感じているのだろうか。
「現代社会のひずみ」(47歳男性・公務員)
「どちらか一方に負担がかかりすぎるのはよくない。今の時代は共働きが当たり前なので、家事および育児はお互いが平等に分担するべき」(38歳男性・会社員)
「子どもは夫婦でつくったものだから、二人で育てていくべき。しかし、育児は妻や女性の役割であるという、男性の意識が依然としてあるという現実がみえる」(39歳会社員)
夫側もワンオペ育児が家庭にとって“よくない状態”であることは認識しているようす。そして「現代社会」や「現実」などの言葉を選んでいる点から、ワンオペ育児を社会全体の問題として捉えていることもわかる。
男女それぞれのコメントから明らかになったのは、妻たちが育児を “我が家(ミクロ)の問題”としてとらえているのに対し、父親は“社会全体(マクロ)の問題”としてとらえているということ。
もちろん、なかには「うちは妻のワンオペ育児状態にあるので、申し訳ないと思っています」(42歳男性・会社員)などの、家庭に関するコメントもあるが、少数派だった。
ワンオペ育児を身近な問題と感じている妻と、社会全体の問題としてとらえている夫。このとらえ方の違いは、そのまま夫婦間の問題意識の“ズレ”につながっているのかもしれない。
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