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「家事も育児も手伝っている」という男性が妻を怒らせる2つのポイント

NPO法人tadaima!代表・三木智有さんに聞く、妻の「そうじゃない」発言の意味

■「ちゃんと完結させてほしい」

 もう一つ、夫の家事・育児の「やり方」にも、妻を怒らせるポイントがある。
「ママがパパの家事・育児について、どういうふうにやってもらいたいかというと、これは単純に一つで、『完結させてほしい』ということだけなんです」。

 

 夫としては、家事や育児をたくさんやればやるほど、妻が助かったり喜んでくれるのではないか、と思うだろう。しかし、妻を助けるという意味では、「量をこなす」ということだけではなく、「一度始めたことを最後までやりきる」ということが重要になってくるという。
「パパさんとしては、食器を洗ってあげたり、子どものオムツを替えてあげればママが喜ぶと思うんですけど、たとえば食器を洗ったはいいものの、ふきんで拭かずに水切りに入れっぱなしとか、取り替えたオムツがリビングに放りっぱなしだったりすることがありますよね。こういうのを見ると、ママさんは『ん?』と思ってしまう」。

 家事や育児は細かいタスクに分割されているのではなく、全てが連関している。家事・育児を担うにあたっては、一連の作業を請け負うという意識が重要になるということだろう。
 また、頼まれたことを「やりきる」という点では、時間の感覚も重要になってくると三木さんは話す。
「土日に、パパさんが子どもを連れて遊びに出ることがありますよね。その間ママさんは落ち着いて家事ができるので、パパさんとしては子どもの相手をした上にママさんも助けられていると思うところですが、30分くらい遊んですぐに帰ってきてしまうという話を、けっこう耳にします。ママさんとしては『いや、まだ掃除も終わってないんだけど!』と言いたくなってしまうんですよね」。

 これをやれば妻が助かる、というシンプルな法則はないに等しい。「妻がひとりで落ち着いて家事ができるように、子どもを2時間外で遊ばせよう」という、時間の感覚やスケジュール感覚の共有もまた、妻のイライラをなくす上では大事になってくるのではないか。

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三木 智有

みき ともあり

NPO法人tadaima! 代表理事

フリーでインテリアコーディネーターの仕事を請け負うかたわら、男性の暮らし方を変えていきたいと2011年NPO法人tadaima!を設立。 ”10年後、20年後も「ただいま!」って帰りたくなる家庭にしよう!” をスローガンに、家族の家事シェアを当たり前にする活動を行っている。


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