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25歳で脱サラし、「天才」落語家・立川談志に弟子入りするまで

大事なことはすべて 立川談志に教わった第1回

■落語家になる方法は

 ここ数年、落語がブームになっています。最近は人気のある噺家さんの寄席や落語会のチケットは、油断するとすぐに売り切れ。そのせいで観たいと思っても、足を運ぶ機会も少なくなってしまいます。「それじゃテレビで」といったところで、正直、落語番組は少ない。それに高座でしか演らない、上手い噺家さんもたくさんいます。

 さて、そんな落語ですが、25歳でサラリーマンを辞めて落語立川流に入門し、噺家になった人物がいるのをご存じでしょうか。それが立川談慶さんです。師匠は当時「天才」と呼ばれた立川流家元・立川談志さん。その修行時代の経験を綴ったのが、『大事なことはすべて 立川談志(ししょう)に教わった』(KKベストセラーズ刊)です。この本には談慶さんの会社勤めと修行時代を通して感じた、一般社会と落語界の違いや共通点が、独自の視点と分析で記されています。そして実は、これらの話は私たちの仕事や日常生活の人付き合いに活用できるヒントが、たくさん詰まっているのです。

 そこで今回から、この書籍に収められている数々のエピソードから、読者に役立つものを選りすぐってご紹介する連載を開始します。
 第1回は『落語家になる方法は』。談慶さんがどんな会社にいたか、そして入門するときの話を語ってもらいましょう。

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立川 談慶

たてかわ だんけい

昭和40(1965)年長野県上田市(旧丸子町)出身。1988年慶応義塾大学経済学部を卒業後、㈱ワコールに入社。セールスマンとしての傍ら、福岡吉本一期生として活動。平成3(1991)年4月立川談志門下へ入門。前座名立川ワコール。平成12(2000)年12月、二つ目昇進、談志より「談慶」と命名。平成17(2005)年4月、真打ち昇進。平成22(2009)年から二年間、佐久市総合文化施設コスモホール館長に就任。平成25(2013)年、「大事なことはすべて立川談志(ししょう)に教わった」(KKベストセラーズ)出版、以来、「落語力」「いつも同じお題なのになぜ落語家の話は面白いのか」「めんどうくさい人の接し方、かわし方」「落語家直伝うまい!授業のつくり方」「なぜ与太郎は頭のいい人よりうまくいくのか」「人生を味わう古典落語の名文句」など「落語とビジネス」にちなんだ書籍の執筆。NHK総合「民謡魂」BS日テレ「鉄道唱歌の旅」テレ朝系「Qさま!」CX系「アウトデラックス」「テレビ寺子屋」などテレビ出演も多数。現在、東京新聞月一エッセイ「笑う門には福来る」絶賛好評連載中


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  • 2013.07.13