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丹波でめぐる明智光秀ゆかりの地⑥丹波篠山城の六

季節と時節でつづる戦国おりおり第470回

 御徒町通りから大手門方面に戻りましょう。その手前(大手の北西向かい)には「青山歴史村」という郷土史料展示施設があります。旧藩主・青山家が明治期に別邸として建てた屋敷を利用したものなのですが、ここでの戦国のたしなみ的注目箇所はこちら。

「高城(たかしろ)屋敷門」。元々は近くにあった丹波八上城内の屋敷の門だったということです。
 八上城は波多野秀治・秀尚兄弟が明智光秀率いる織田軍に激しく抵抗した場所として有名ですが、むろん当初は茅葺きだったものを、移築の際に瓦葺きに改修しています。門の幅は一間。薬医門といって次の写真のように内側には補強のための控え柱が横木で本柱につながれる形式の門となっています。

 薬医門は格式が高い門とされ、こういう門が城内屋敷にあったということで波多野氏時代の八上城がいかに整備された先進的城郭だったかをうかがい知ることができますね。
 

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橋場 日月

はしば あきら

はしば・あきら/大阪府出身。古文書などの史料を駆使した独自のアプローチで、新たな史観を浮き彫りにする研究家兼作家。主な著作に『新説桶狭間合戦』(学研)、『地形で読み解く「真田三代」最強の秘密』(朝日新書)、『大判ビジュアル図解 大迫力!写真と絵でわかる日本史』(西東社)など。


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