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「低賃金」「非正規」で買い叩かれる教員達

知ったかぶりでは許されない「学校のリアル」 第14回

新刊『教育現場の7大問題』を上梓したジャーナリストの前屋毅氏が、昨今問題になっている教員不足の真因を解く。

■低賃金でブラックな非正規教員には人が集まらない

 

 教員不足が深刻な状況にあるが、「安上がりに済まそう」という行政の姿勢にこそ、根本的な原因がある。

 広島県の公立小・中学校の35校で38人の教員が不足していることが県教育委員会の調査で明らかになったのは、5月15日のことだった。これについて同県の湯崎英彦知事は記者会見で、夏休みに補習をしなければならない懸念が出ていると述べたうえで、「非常に由々しき事態だとおもっている。生徒たちにしわ寄せがいくのは、できるだけ避けることが望ましい」と語っている。

 まるで自然発生的な事故であり、「自分たちに責任はない」と言わんばかりの知事の発言である。しかし、これは明らかに「採用計画のミス」でしかない。

 不足していた教員38人の内訳をみると、「臨時採用の教員26人、非常勤講師12人」だという。つまり、「非正規」の教員だというのだ。

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前屋 毅

まえや つよし

フリージャーナリスト。1954年、鹿児島県生まれ。法政大学卒業。『週刊ポスト』記者などを経てフリーに。教育問題と経済問題をテーマにしている。最新刊は『ほんとうの教育をとりもどす』(共栄書房)、『ブラック化する学校』(青春新書)、その他に『学校が学習塾にのみこまれる日』『シェア神話の崩壊』『グローバルスタンダードという妖怪』『日本の小さな大企業』などがある。


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  • 前屋 毅
  • 2018.05.26