キャリアウーマンか、肝っ玉母さんか…。“女帝”マリア・テレジア
歴史上の人物を四柱推命で鑑定! 第40回 ~マリア・テレジア~
「帝旺(ていおう)」:王様の星
まさに王様のように、カリスマ性があり、統率力がある。絶対的な存在であるが、頑固でわがままな面もある。
女帝とされるテレジアであるが、これは厳密には正しくない。女性だったので神聖ローマ皇帝にはなれず、夫のフランツ1世、そして長男のヨーゼフ2世が皇帝となった。つまり、テレジアは帝妃、帝母という立場に過ぎなかった。しかし、実際に政治を切り盛りしていたのは、テレジアだったという。「帝旺」に代表されるように、生まれながらの、王様気質だったのだろう。
「胎(たい)」
好奇心旺盛、多芸多才で変化を好む。つまり飽きっぽい面を持ち、理想を求めて満足できない。新規開拓が得意。
「長生(ちょうせい)」
学問が好きで順応性が高く、穏やかな性格。精神的に見栄があり、しっかり者。人から信用される星。
16人も子どもがいて、かつテレジア本人が政治・外交活動で忙しいとなれば、子どもの相手も難しかろう。しかし、しっかり者の肝っ玉母さん、テレジアは、どの子どもにも同じくらいの愛情を注ぎ、それぞれに対ししっかり教育を行っている。
例えば、フランス革命で悲劇の最期を迎える、11女、マリー・アントワネットに対し、ヴェルサイユへ向けて出立するその日に、人生訓を与えている。「毎日起床したら、直ちに躓いてお祈りしなさい。何かを始めたり誰かと話をする前に、宗教に関する本を読みなさい。あなたがどのような本を手にしているか、いつも私に伝えるようにしなさい。日中もできうる限り敬虔な思索に耽いるようにしなさい。(フランスの宗教観について話した上で)そちらの宮廷の慣例に適合するようにしなさい。亡くなった父親の命日は決して忘れないことですよ。」等々、長い手紙を送った。それを読めば、大切な娘を思う偉大なる母親像が浮かばれる。この後も、定期的に手紙を送り、なかなか子どもが産まれないアントワネットを励ましたり、フランス革命前の情勢を心配したりしている。母親としても、まさにしっかり者。テレジアは絶大な信頼を置ける存在だったのだろう。
学問が好きで順応性が高く、穏やかな性格。精神的に見栄があり、しっかり者。人から信用される星。
16人も子どもがいて、かつテレジア本人が政治・外交活動で忙しいとなれば、子どもの相手も難しかろう。しかし、しっかり者の肝っ玉母さん、テレジアは、どの子どもにも同じくらいの愛情を注ぎ、それぞれに対ししっかり教育を行っている。
例えば、フランス革命で悲劇の最期を迎える、11女、マリー・アントワネットに対し、ヴェルサイユへ向けて出立するその日に、人生訓を与えている。「毎日起床したら、直ちに躓いてお祈りしなさい。何かを始めたり誰かと話をする前に、宗教に関する本を読みなさい。あなたがどのような本を手にしているか、いつも私に伝えるようにしなさい。日中もできうる限り敬虔な思索に耽いるようにしなさい。(フランスの宗教観について話した上で)そちらの宮廷の慣例に適合するようにしなさい。亡くなった父親の命日は決して忘れないことですよ。」等々、長い手紙を送った。それを読めば、大切な娘を思う偉大なる母親像が浮かばれる。この後も、定期的に手紙を送り、なかなか子どもが産まれないアントワネットを励ましたり、フランス革命前の情勢を心配したりしている。母親としても、まさにしっかり者。テレジアは絶大な信頼を置ける存在だったのだろう。
今回は、ヨーロッパのハプスブルク家に目を向け、偉大なる実質的女帝・テレジアを鑑定したが、歴史上の人物の中で、女性を鑑定したのはこれが初めてである。日本の女性の中でも、その後に影響を与えた重要な人物が大勢いるが、ほとんどその生年月日がわからない。今回、テレジアの男勝りの性格を肌で感じるとともに、その使命感に触れた。当時、女性が社会で活躍することは、不可能に等しかったろう。そんな中、強気で動き続けたテレジア。例えば、江(徳川秀忠妻)や篤姫(徳川家定妻)もこのような気概を持っていたのだろうか…と想像しながら、私も頑張らなければ!と奮起する今日この頃である。
古代中国で生まれた「過去、現在、未来」を予見する運命学のひとつで、陰陽五行説(いんようごぎょうせつ)をもとに、人が生まれながらにして持っている性格、能力、素質を理解し、その人の努力や経験で変わる後天的な運命までも予測することができる。
具体的には、生まれた日(生まれた年・月・日・時間)をもとに命式表(めいしきひょう)を作成し占っていく。なお、ここでは生まれた時間は鑑定に含めていない。
「国史大辞典」に記載されている生年月日を、「和洋暦換算事典」を用いて現行暦に換算し鑑定している。
【参考文献】
・「ハプスブルク家史話」江村洋 東洋書林 (2004)