「羞恥心」時代のつるの剛士。島田紳助さんに大反対されたけど…
カバーアルバム『つるのうた』がヒット 〈価値観を揺さぶる1WEEK〉第3回
新刊『バカだけど日本のこと考えてみました』を上梓したつるの剛士氏。かつてバラエティ番組『クイズ!ヘキサゴンⅡ』の企画で誕生した男性3人組ユニット「羞恥心」のリーダーとして大活躍したつるの氏に当時のことを振り返ってもらった。
■「羞恥心」は最高の自己紹介
――「羞恥心」ブームが起こった当時、どんなことを考えていましたか?
つるの: とにかく怖かったですね。ブームって、すごく怖い。だって、考えてみてください、三十路を過ぎた子持ちのオッサンがいきなりアイドルになって、女の子にキャーキャー言われるんですよ。それだけでも十分に怖い(笑)。
また、自分の知らないところで勝手なイメージをいろいろつけられるのもすごく怖かった記憶があります。ちょっとでも油断すると、すぐに他人からメッキづけされちゃって。だから、あの時ほど「等身大の自分でいなくちゃ」と強く意識したことはありません。
――「等身大の自分」を守るためにどんなことをしていましたか?
とにかく自分に余計なメッキがつけられないよう、すべてをさらけ出しました。「実は子どもがいて、子育てに奮闘しています」、「本気で音楽をやっています」、「将棋が好きで、他にも趣味がたくさんあります」と自分から必死にアピールして。せっかく名前を知ってもらったのに「おバカ」だけで終わるのはもったいない。「つるの剛士」という人間を知ってもらうのに、こんな絶好のチャンスはないと当時感じていたので。その意味では、「羞恥心」ブームは僕にとって最高の自己紹介タイムだったと思います。
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