御利益1000倍!
8月限定・夏の寺社行事
御利益倍増、8月の七夕、夜間参拝etc...。寺社行事の勧め
|夜の境内を満喫! 夜間参拝
寺社の参拝は日の明るいうちにというのが常識だが、実は深夜や未明に行われる神事・仏事も少なくない。そう、夜は神仏のための神聖な時間なのだ。人はそれをけがさないよう遠慮して境内から遠ざかってきた。
しかし、現代社会は都市化や電子化のため、そうした神聖さを感じる機会が減ってしまっている。明るい都会では夜の神秘さに神仏を感じることは難しい。こうしたこともあって期間限定で夜間参拝を行う寺社が増えてきた。夜間参拝は冬期にも行われるが、夜の境内を満喫したいのであれば、夜風が気持ちいい8月が一番だろう。
京都の八坂神社のように夜間も自由に参拝できる(祈祷や御朱印の受付は午前9時~午後4時)ところもないわけではないが、ほとんどの寺社の夜間参拝は日時限定となっている。たとえば、東大寺大仏殿は8月13日・14日の午後7時~9時。京都東山の高台寺は8月1日~18日で、ライトアップは日没から閉門の午後10時まで行われる。
東大寺にほど近い氷室神社は氷で作った燈籠に火をともす「氷献灯」を毎月1日に行っているが、8月は1日と15日、9月は1日と30日の2度ある(日没~午後9時頃まで)。
山寺の名で知られる山形市の立石寺には、無形民俗文化財に指定された「夜行念仏」という儀礼がある。8月6日の夜から7日の朝にかけて立石寺境内の諸堂をめぐって念仏を唱えるというものであるが、これに合わせて行われる境内と門前町のライトアップ「光のロード」は7月28日から8月26日にわたって実施される。
夏の夜間参拝はお盆行事の一環として行われることもある。高野山の萬燈供養(8月13日)もそうした行事の1つで、一の橋から奥之院までの約2キロの参道が10万本のローソクで照らされる。京都大原の三千院でも万燈供養(萬燈会)が行われるが、こちらは8月12日。
高野山・三千院いずれも参拝は無料(三千院は献灯する場合に献灯料がかかる)。ローソクの明かりに照らされた境内には日常生活ではけっして体験できない厳かさがあるので、日程があえばぜひ参加してもらいたい。
『八坂神社』
・京阪本線・祇園四条駅より徒歩5分
『高台寺』
・京阪本線・祇園四条駅より徒歩10分
『氷室神社』
・JR、近鉄奈良駅からバス、氷室神社・国立博物館前下車
『立石寺』
・JR仙山線・山寺駅より徒歩7分
『高野山』
・南海高野線・極楽橋駅から南海高野山ケーブルで高野山駅
『三千院』
・JR京都駅などからバス、大原下車、徒歩10分