道の道とすべきは常の道にあらず
定本「老子道徳経」の読み方 早島天來編より 人生を最高に生きる老子の言葉 第三十六回
★宇宙の歴史に、つい最近生まれた人間
私たちが生かされているこの宇宙は、138億年前にビックバンによって生まれたといわれています。
そして、その宇宙に地球が出来たのが今から46億年前、私たち人間の先祖が地球に生まれたのはつい最近で500万年~700万年前といわれます。
まだまだ人類はこの宇宙でも地球上でも初心者です。
そんな初心者である人間の頭で考えた、ちっぽけな常識やこうあるべきだ、というような社会通念に人生を束縛されて生きるのでなく、宇宙の流れに添って生きよう、そんなふうに思うだけでも楽しくなります。
古代中国に生まれた『老子』は、この宇宙には、永遠不変の原理原則があり、その事を、「道」TAOと名付けたのです。
そして、この「道」TAOに添って無為自然に生かされる事こそ、人類の最も幸せで、対立のない、力強い生き方なのであると、説いたのです。
そして、私たちはこの世に生まれて来る前は無、死んでしまえばまた無に戻ります。
地位も名誉もお金も、死んでもってゆく事は出来ないという事が、本当にわかったら、もっと気楽に楽しく生きてゆけるのです。