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日本で働くアメリカ人が納得できない「稟議」の文化

ここだヘンだよ、日本のサラリーマン③:日本の外資系企業で働く外国人サラリーマンの場合

■一緒に仕事をする人はいい人ばかりだから辞めない?

 古い体質の日本企業を揶揄する言葉として、江戸企業、という言葉を聞いたことがある人もいるかも知れないが、コメントは、言い得て妙だ。だが、大好きな日本という国で、ちょっとヘンなサラリーマン社会についてコメントを残した後、ブライトさんはフォローをするかのようなコメントも。

「良くも悪くも、やさしくてハッキリさせないのが、日本のサラリーマンなのではないでしょうか。会社や個人の業績から仕事を失うことも少ないし、私の上司や先輩にも、大学を卒業してから10年、20年、30年とずっとこの会社で働いている人が本当に沢山います。この話しをアメリカの友達にすると、驚いたり、笑ったり、何でそんな人生を送りたいのか、とみんな聞いてきます。

 要するに、会社で一緒に仕事をする人はみんないい人ばかりだから、上司や同僚に腹が立って会社を辞めようとする人が少ないのではないかと思います。まだ日本で一つの会社で5年しか働いたことがない私の個人的な経験からすると、そういう風に見えます」

 この先、あとどれだけ日本にいるかは分からないが、日本で学び、日本人サラリーマンたちと一緒に働いた思い出は、一生忘れないと目を輝かせる、ブライトさん。憧れを持って日本へ来たとは言え、アメリカの家族や友達ともソーシャルメディアなどで頻繁に連絡を取り、年に一度は国へ帰る。ヘンなところだけではなく、日本のサラリーマンのいいところも、話してくれているだろう。

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竹鼻 智

たけはな さとし

1975年東京都生まれ。明治大学経営学部卒、Nyenrode Business Universiteit(オランダ)経営学修士。2006年より英国ロンドンに在住。ITコンサルタントとジャーナリストのフリーランス二足の草鞋を履きながら活動し、「ラグビーマガジン」(ベースボールマガジン社)、「Number」(文藝春秋)、「週刊エコノミスト」(毎日新聞社)へのコラム執筆など、現地からの情報を日本へ向けて発信。BEST T!MESでは、イングランド代表HC、エディー・ジョーンズ氏の連載「プレッシャーの力」の構成を担当。


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