勝海舟・坂本龍馬・中岡慎太郎の最強トライアングル
歴史上の人物を四柱推命で鑑定! 第47回 ~勝海舟・坂本龍馬・中岡慎太郎の最強トライアングル①
○勝海舟と坂本龍馬は「律音」!似たような性格でとても気があう。
海舟と龍馬は、どちらも日柱の干支に「庚子(かのえね)」を持っている。このように、日柱に同じ干支を持っている者同士を「律音(りっちん)」と言い、似たような性格のため、考えや行動が似ていて、気が合う。一緒に仕事をすると、共に一つのことを突きつめるため、大きなことを成すことができる。双子のようなイメージで、一心同体で物事を進めるとうまくいく。60人の一人しかいない、お互いにとって大変貴重な人材。
勝海舟と坂本龍馬といえば、師弟関係。龍馬は海舟に心服し、門人となっている。龍馬の姉、乙女に宛てた手紙に海舟を「日本第一の人物」と紹介し、海軍操練所設立のために共に働いていることを自慢している。一方の海舟は、土佐藩主・山内容堂公に取り成して、龍馬の脱藩が許されている。
後に海舟が語った「氷川清話」によると、龍馬が開国論者である海舟を斬るために屋敷を訪れた際、海舟が話した世界情勢と海軍の必要性に龍馬が感服しその場で門人になったということだが(信ぴょう性は定かではない)、初対面から2人に深い繋がりができたのも、お互いに似たタイプであり、分かり合える部分が多かったからだろうか。龍馬は、海舟の神戸海軍操練所の建設に尽力し、片腕として働くかたわら、海軍の修行に励んだ。また、海舟は、龍馬を薩摩藩の西郷隆盛に引き合わせ、これが薩長同盟の足掛かりとなっており、龍馬が海舟と密な関係を続ければ続けるほど、その後に繋がっている。
加来(2009)は、この師弟の組み合わせは全く稀有で日本史上にかつて例がなく、プロジェクトという概念を最初に実践し、実感したペアであると述べている。海舟は内側から徳川幕府を改革し新生日本を誕生させようとするも行き詰まり、外に人材=龍馬を求め、従来にない手法=プロジェクトを編成することによって薩長同盟を成立させて幕府を倒し、新しい明治国家を作り出した。2人が出会い、「明治維新」を迎えるまで、わずか5年であったが、このプロジェクトは、陸奥宗光(外相)、岩崎弥太郎(三菱財閥の創始者)、伊東祐亨(日清戦争時の連合鑑定司令長官)、山本権兵衛(日露戦争時の海軍大臣、総理大臣)等々多彩な人物を育て挙げている(加来,2009)。2人が手を組むことによる強靭な影響力をうかがわせる。
「律音」同士で成功している芸能人として、お笑いコンビのダウンタウン、バドミントンのタカマツペアがいる。確かに、ダウンタウンもタカマツペアも、性格は違えど、同じ雰囲気を醸し出す。一心同体となって、同じ目標に向けて努力を続けてきたからこそ、大成功を収めているのだろう。また、生年月日が同じである双子の場合、もちろん両者は「律音」となる。例えば、おすぎとピーコ、マナカナやザ・たっち等が上げられるが、それぞれの兄弟(姉妹)が仲良しで息がぴったりなのも、一因として「律音」が考えられる。