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謎の蝶「アサギマダラ」に魅せられた男

海を渡る謎の蝶の正体とは。

■「確率に従う世界の中にいながら確率を超えようとする」

 私たちは確率に従う世界にいるのは言うまでもない。アサギマダラも同様だ。

 しかし「アサギマダラは確率に従う世界の中にいながら、いつも確率を超えようとして生きている存在である」と栗田氏はとらえる。

 アサギマダラとはいったい何者? 

 しかし、実際のアサギマダラは、とてもチャーミングな愛らしい生き物だ。栗田氏によれば、アサギマダラの飛翔には、次のような特徴があるという。

●平素は優雅に緩慢飛翔
●渡りの直後は活発飛翔
●驚かせると瞬間跳躍
●危険な時は八艘(はっそう)飛び
●タオルを回すとV字滑空
●風に乗ると急速上昇
●海上移動は上昇&滑空
●風を遡る頑張り飛翔
●縄張り確保は旋回飛翔

 あなたも実際に目の前を飛翔するアサギマダラに会ってみたくなったのではないだろうか。

 アサギマダラに最も多く出会えるのは、やはり夏場だが、冬に出会うチャンスがゼロというわけではない。

 栗田氏によれば、南西諸島では越冬中の成虫を探し出すことも不可能ではないという。

 また、幼虫なら、アサギマダラが好むキジョランが分布しているところであれば、見つけ出せるそうだ。関東では、高尾山で幼虫を見つけることができるという。

 ただし、冬の季節に、とりわけ成虫のアサギマダラに出会える確率は極めて低いかもしれない。

 はたして、確率を超えることはできるだろうか──?

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栗田 昌裕

くりた まさひろ

1952年愛知県生まれ。医師。群馬パース大学学長。医学博士、薬学博士。栗田式速読法・記憶法・健康法を含むSRS能力開発の提唱者。指回し体操創案者。手相も指導。大学では医療/医学/薬学等を講義。自然教育・環境保護に関心が深く、アサギマダラの研究家でもある。


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  • 2018.10.12