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抗ガン剤も漢方薬も無力…そこで考えた新しいアプローチ

西脇俊二流・がんへのアプローチ②

超高濃度ビタミンC点滴と断糖療法という新しいアプローチでがん治療をすすめるのが、『ATARU』など数多くのドラマの医療監修者としても知られる西脇俊二氏。その原点にあるものとは。新刊『ビタミンC点滴と断糖療法でガンが消える!』が両親の死を語る。

■父は肺ガン、母は大腸ガン・・・ガンを治したい思いは人一倍

 ここで、僕が「ガンを治したい」と思うに至った個人的な背景をお話ししましょう。

 僕の両親は、二人ともガンで亡くなっています。2007年、僕が国立の障害児施設に勤務していたころ、まず父親に肺ガンが見つかりました。発覚したときは末期で手術ができず、抗ガン剤で延命させる以外に打つ手がありませんでした。しかし、抗ガン剤を使っても、ガンはどんどん大きくなっていきます。そしてわずか2週間後にあっけなく亡くなってしまったのです。

 父を亡くしたショックがまだ冷めやらぬ1か月後、今度は母親に大腸ガンが発覚しました。すでに肺に転移しており、1年もたないだろうという絶望的な病状でした。父を失ったばかりなのに、母までガンで失うなんて……あまりに急な展開に、僕は茫然とするしかありませんでした。

父を肺ガンで、母を大腸ガンで亡くしたことが僕がガン治療に真剣に取り組むきっかけになりました(写真はイメージです)。

 このときは、僕の兄と姉が抗ガン剤の使用に反対し、漢方薬だけで治療を行いました。兄は漢方系の薬剤師で、姉も漢方の勉強をしていたのです。父親のときのように、何もしないまま終わらせるのが嫌だったのでしょう。

 漢方薬のおかげか、母は主治医の予想を超えて5年も生き長らえました。その間、ガンは消えかけては現れ、また消えかけては現れるのを繰り返し、僕たちはその都度、一喜一憂しました。でも、ついにガンが消え去ることはなく、最後は肺炎で亡くなりました。

 父と母を相次いで見送った後、僕はこう思いました。

 西洋医学の抗ガン剤も、代替医療の漢方薬も、結局ガンを治すことはできないんだ。

 でも、ガンって本当に治らないのか?
 他に何か治す方法があるんじゃないか?

 
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西脇 俊二

にしわき しゅんじ

医師・ハタイクリニック院長

医師。ハタイクリニック院長。弘前大学医学部卒業。1991年、国立国際医療センター精神科。92年、国立精神・神経センター精神保健研究所研究員。96年、国立秩父学園医務課医長。大石記念病院、皆藤病院勤務を経て、2009年、ハタイクリニック院長就任。10年、European University Viadrina非常勤講師。テレビ出演やドラマ、映画の医療監修でも活躍。『ハードワークでも疲れないカラダを作る糖質制限2.0』(KADOKAWA)など著書多数。



 

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