ビタミンC点滴と断糖で、がんはどうなるか。
西脇俊二流・がんへのアプローチ④
ビタミンC点滴と断糖という新しいアプローチでがんに立ち向かうのが、西脇俊二氏。新刊『ビタミンC点滴と断糖療法でガンが消える!』も上梓したが、その実際の治療例とは。
■患者の顔面を救え!
これまで僕がビタミンC点滴と断糖で治療したガンは、胃ガン、胆のうガン、耳下腺(じかせん)ガン、子宮頸(けい)ガン、子宮体ガン、卵巣ガン、乳ガンなど。なかでも珍しいガンの治療例をご紹介しましょう。
Eさんは45歳の男性で、上顎洞(じょうがくどう)ガンを患っていました。上顎洞というのは、頰の内側に広がる空洞のひとつ。上顎洞ガンとは、その空洞にできる珍しいガンです。
あるとき、Eさんは鼻血が止まらなくなって病院に行ったところ、上顎洞ガンが見つかりました。上顎洞ガンは、大きくなると鼻の粘膜を圧迫するから鼻血が出やすくなるのです。
Eさんは大学病院で抗ガン剤の治療を受けていたのですが、ガンの成長は止まりませんでした。いよいよガンが大きくなったので、ついに「手術をするしか手立てがない」と告げられました。
上顎洞ガンの手術は、顔面を大きく損なうものなので、患者さんの生活の質を大きく変化させることになります。特にEさんの場合は、ガンが64㎜×44㎜と大きかったので、眼球を含めて顔面の半分をゴッソリ取らなければなりません。唇や舌のガンを切除するのとは違い、顔の半分ともなると、再建するのはほぼ不可能です。仮に体のあちこちから骨や皮膚を移植したとしても、元通りと言うにはほど遠い容貌になることは間違いありません。