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ビタミンC点滴と断糖で、がんはどうなるか。

西脇俊二流・がんへのアプローチ④

ビタミンC点滴と断糖という新しいアプローチでがんに立ち向かうのが、西脇俊二氏。新刊『ビタミンC点滴と断糖療法でガンが消える!』も上梓したが、その実際の治療例とは。

■患者の顔面を救え! 

 これまで僕がビタミンC点滴と断糖で治療したガンは、胃ガン、胆のうガン、耳下腺(じかせん)ガン、子宮頸(けい)ガン、子宮体ガン、卵巣ガン、乳ガンなど。なかでも珍しいガンの治療例をご紹介しましょう。

 Eさんは45歳の男性で、上顎洞(じょうがくどう)ガンを患っていました。上顎洞というのは、頰の内側に広がる空洞のひとつ。上顎洞ガンとは、その空洞にできる珍しいガンです。

 あるとき、Eさんは鼻血が止まらなくなって病院に行ったところ、上顎洞ガンが見つかりました。上顎洞ガンは、大きくなると鼻の粘膜を圧迫するから鼻血が出やすくなるのです。

 Eさんは大学病院で抗ガン剤の治療を受けていたのですが、ガンの成長は止まりませんでした。いよいよガンが大きくなったので、ついに「手術をするしか手立てがない」と告げられました。

上顎洞ガン患者のMRI画像。右側がbeforeで、左側がafterである。 beforeの日付が2013年1月18日になっているが、これは前の病院での撮影日で、僕のクリニックに来たのは2013年3月4日で、治療開始は3月末であった。この画像は、頭部を真下から撮った画像である。上の2枚がちょうど眼球の位置で水平に切った面、下の2枚がそれより下の 鼻のあたりで水平に切った面である。それぞれ眼球と鼻が上側 に出っ張っているのがわかる。矢印の指す顔面左側に大きな腫瘍があり、摘出寸前まで悪化していたが、100gのヒタミンC点滴を週5日間行い、断糖の食 事を厳守してもらったところ、64mm×44mmあった腫瘍が2か月半後には19.2mm×28.8mmへと、3分の1の大きさに縮小した

 上顎洞ガンの手術は、顔面を大きく損なうものなので、患者さんの生活の質を大きく変化させることになります。特にEさんの場合は、ガンが64㎜×44㎜と大きかったので、眼球を含めて顔面の半分をゴッソリ取らなければなりません。唇や舌のガンを切除するのとは違い、顔の半分ともなると、再建するのはほぼ不可能です。仮に体のあちこちから骨や皮膚を移植したとしても、元通りと言うにはほど遠い容貌になることは間違いありません。

 
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西脇 俊二

にしわき しゅんじ

医師・ハタイクリニック院長

医師。ハタイクリニック院長。弘前大学医学部卒業。1991年、国立国際医療センター精神科。92年、国立精神・神経センター精神保健研究所研究員。96年、国立秩父学園医務課医長。大石記念病院、皆藤病院勤務を経て、2009年、ハタイクリニック院長就任。10年、European University Viadrina非常勤講師。テレビ出演やドラマ、映画の医療監修でも活躍。『ハードワークでも疲れないカラダを作る糖質制限2.0』(KADOKAWA)など著書多数。



 

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  • 2018.11.27