浴槽がない?おにぎりは温める?冬の沖縄、ユニークな風習
暖かい気候が関係している沖縄の風習
■ブーツはファッション?
しかし、冬の時期に那覇の中心部を歩いていると、ブーツを履いた女性の姿を見かけることがある。本州の人間からすれば暖かいと感じても、現地の人には寒さを感じるものなのか。そう思って、年に何度も沖縄へ出張している知人に尋ねたところ、「ファッションとして楽しんでいる」ということだった。とくに年頃の女性は流行に敏感なので、雑誌などを見て研究しているという。
沖縄の冬は思ったよりも寒く感じることはあるが、ブーツが必要なほどではないとのこと。関東地方で言えば、春や秋が近い感覚だ。ただ、日差しが強いときは汗ばむこともあるので、脱ぎ着がしやすい服装がおすすめとのこと。寒さを逃れるために沖縄への旅行を考えている人は参考にしてほしい。
沖縄の温度感覚といえば、風呂や服装以外にも、ちょっと変わったものがある。それは、おにぎりに対してだ。たとえば東京のコンビニエンスストアでおにぎりを購入しても、特殊なものを除いては温めずにそのまま食べることが多いのではないだろうか。しかし、沖縄では「温めますか?」と聞かれることがほとんどなのだ。
これには諸説あるが、沖縄にはアツアツのものをおいしいとする価値観があり、さらに気候的に食べ物が傷みやすいことが影響しているとされる。また、ポーク卵のように、温めたほうがおいしいおにぎりが多いことも一因といえよう。
この時期には雪が積もる地域もあれば、沖縄のように暖かい地域もある。そのために各地で風習の違いが見られるわけだが、現地で暮らす人にはそれが当たり前なのでそのおもしろさに気づきにくい。年末年始に旅行や帰省をする際には、こうした違いにも注目してはいかがだろうか。
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