子どもに「テストで100点とったなんてすごいね!」は、なぜ絶対禁句なのか?
間違えると逆効果!? 子どもの正しいほめ方
子どもの教育にはほめることが効果的です。ほめることは子どもに自信をもたせ、「もっと頑張ろう」というやる気を起こさせます。人は、ほめられたり期待されたりすると、期待されたとおりの結果を出すようになるともいわれ、これを心理学では「ピグマリオン効果」といいます。
子どもは、結果より努力をほめてほしい!
とはいえ、ほめ方にもいろいろあります。基本的には、人は結果をほめられるより、自分の努力やそこに至るまでの過程をほめられた方が自信につながり、モチベーションも高く維持できることがわかっています。結果だけを見て漠然と「90点もとれてすごい!」「よくできたね」とほめるのではなく、「今回はすごくがんばってたね」「一生懸命練習したものね」というように、子どもの努力やその過程をほめることを心がけましょう。「手伝ってくれて助かった」「ありがとう」などの感謝の言葉も、モチベーションを高めるほめ言葉です。
ほめるときは間を置かず、すぐにほめるのも重要です。子どもは、あとでほめられてもピンときません。ときには頭をなでたり抱きしめたりするなど、スキンシップをしながらほめるのも効果的です。
注意が必要なのは、「頭がいいね」「才能があるね」「何をやってもよくできるね」と才能や能力をほめる言葉。一見とてもよいほめ言葉のようですが、子どもたちにプレッシャーを与え、可能性をせばめてしまうこともあります。「次回失敗してガッカリさせたらどうしよう……」と、失敗をおそれ、より難しいことに挑戦する意欲をそいでしまうことになりかねません。それよりも「努力」や「行動」をほめた方が長期的な自信につながり、失敗をおそれずチャレンジする力は育ちやすいといえます。
きょうだいやまわりの友だちとくらべてほめるのもNGです。誰かとの比較によるのではなく、その子独自の存在をまず認めてあげないことには、子どもの自尊心を傷つけてしまいます。
また、子どもをほめて伸ばす=叱らない(甘やかす)と思っているお母さんがいますが、これは間違いです。子どもが悪いことをしたり、まわりに迷惑をかけたりしたときはきちんと叱ることも大切です。