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日本のビジネスマンは「数字」に弱すぎる。外食産業で大儲けした男の指摘

あらゆるチャンスに数字をもちだして、これを活用せよ

■電卓をはじくだけが計算ではない

 計算とか数字に弱い日本人は、自分の健康を保つためのカロリー計算も苦手のようである。
「あなたは今日の昼食に食べた物のカロリー計算ができますか」
 そうきかれて、即座に何カロリーです、と答えられる人は、栄養士などの専門家をのぞいては、きわめて少ないはずだ。

 私は、今日の昼食はホテル・センチュリーハイアットで、客と一緒にとった。
 しかし、その客の話がつまらなかったので、きくふりをしながらテーブルナプキンの切れはしに、食べた物の材料をグラム数で書きだして、カロリー計算をしてみた。

 私が食べたのは、シーフードサラダとパン2枚、それに、コーヒーが2杯。
 カロリー計算では、434カロリー。料金は2563円だった。

 ふだんから習慣づけておけば、皿の上のものを見ただけで、このエビはだいたい何グラムだから、何カロリー、貝柱は何カロリー、トマト何カロリー、ビネガー何カロリー、食パン二枚は何グラムで何カロリー、とすぐに計算ができるものである。

 成人男子の1日に必要なカロリー摂取量は、2000ないし2500カロリー。
 したがって、朝食が何カロリーで、昼食を何カロリーとったから、夕食は何カロリーとればいい、とピタリと数字がはじきだされる。
 酒だって、今晩は何カロリー分飲めるかは、これで一目瞭然である。
 健康管理だけでなく、頭の運動にもなるし、ムダなものは食べないように、摂生もできる。料金とカロリーのバランスを見ることができる。
 数字を日常生活にとりいれてカロリー計算をきちんとやれば、健康を保ち、長生きして、人生の勝利者になれるのである。
 数字を使え、といっても、なにも机に向かって電卓をはじけばそれでいい、というものではない。あらゆるチャンスに数字をもちだして、これを活用することが大切なのだ。

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藤田 田

ふじた でん

「日本マクドナルド」創業

1926年大阪生まれ。旧制北野中学、松江高校を経て、1951年東大法学部を卒業。在学中GHQの通訳を務めたことがきっかけで「藤田商店」を設立、学生起業家として輸入業を手がける。1971年、米国マクドナルド社と50:50の出資比率で「日本マクドナルド(株)」を設立。同年7月、銀座三越1階に第1号店をオープン。そこからハンバーガー旋風を巻き起こし日本人の食生活を変えていく。「価格破壊」など革新的な手法を次々と展開した。のちに「日本トイザらス」も設立。2004年没。孫正義氏、柳井正氏ら、日本を代表する企業を率いる経営者たちに影響を与えたとされる。『ユダヤの商法』『勝てば官軍』『Den Fujitaの商法』など数々のベストセラーを残した。長く品切れが続いていたが2019年4月に完全復刊する。


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