伊藤美誠、平野美宇に挑むは、〝ミキハウス3人娘〟全日本卓球、後半の見どころ
三冠大魔王、高速ハリケーン。日本女子卓球界をリードするふたりと刺客
■成長株の21歳、芝田沙季
芝田沙季にも注目したい。世界ランク15位まで上昇してきた21歳。知名度はまだ高くないが、18年のスペインオープンなど、ワールドツアーに準じる4大会で優勝。当時世界ランク2位の朱雨玲(中国)にも黒星をつけた右利きの成長株だ。小柄ながらも力強いフォアハンドを振り抜く。
昨年の全日本では平野美宇とフルゲームの激戦を繰り広げ、あと一歩まで追い詰めながら敗戦。しかし、その後のワールドツアーでは韓国オープンとチェコオープンで、平野美宇に2連勝している。
ワールドツアーの成績上位者だけが出場できる昨年12月のグランドファイナル、芝田沙季と世界女王・丁寧の一戦は印象に残った。
丁寧は、必要のない相手にはしゃがみこみサーヴを使わない。この技を使うのは自分が認めた相手だけだ。芝田との試合では序盤、しゃがみこみサーヴを使っていなかったが、芝田にたびたびノータッチで抜かれると一変。途中から、この必殺サーヴを連発し始めた。世界女王が芝田を認め、本気になった証である。試合は丁寧が勝利したが、芝田も1セットを取り、進歩を見せつけた。
今年の全日本。順調に勝ち上がれば、芝田沙季は準々決勝で石川佳純-早田ひなの勝者とあたる。これも楽しみなカードだ。