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伊藤美誠、平野美宇に挑むは、〝ミキハウス3人娘〟全日本卓球、後半の見どころ

三冠大魔王、高速ハリケーン。日本女子卓球界をリードするふたりと刺客

■3年連続で決勝に進出している平野美宇。そして〝ミキハウス3人娘〟

平野美宇の高速卓球、なかでも注目はバックドライヴのクロスファイヤー

 平野美宇は3年連続で決勝に進出し、17年には石川佳純を負かして全日本の最年少王者になった。今年はどちらかといえば恵まれたドローを引き、ライバルの伊藤美誠や早田ひな、石川佳純とは反対側の山だ。

 天然高速プリンセスの異名を持ち、海外ではハリケーンのニックネームも付いた18歳。ラリーをさせたら世界トップクラスの速さで、教科書のような両ハンドを相手コートに叩き込む。なかでも対角線をえぐる超高速バックドライヴのクロスファイヤーは、その場の時間を止める。

 順当なら平野美宇が準々決勝であたるのは、日本女子ナンバーワン・カットマンの佐藤瞳だろう。

 佐藤瞳は世界ランク12位の21歳で、全日本は17年がベスト4、18年がベスト8。抜群の守備範囲の広さを持ち、好調時はダンスを踊っているかのようなリズミカルなフットワークで、あっちの球も、こっちの球も拾いまくる。

 芝田沙季と同じミキハウスの所属で年齢も同じ。ミキハウスの選手は独自路線を貫き、Tリーグにも参戦していないため、実力の割にマスコミ露出が少なく、過小評価されがちな傾向がある。

佐藤瞳(左)と橋本帆乃香(右)。ダブルスでもペアを組むカットマンの2人

 佐藤瞳、芝田沙季、そして佐藤と同じカットマンでダブルスのパートナーでもある橋本帆乃香の〝ミキハウス3人娘〟が、波乱を巻き起こすか。これが19日の準々決勝の見どころになる。

 20日の日曜日、卓球台が1台になり、全日本卓球は最終日を迎える。女子シングルスは午前中に準決勝、15時から決勝だ。

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田端 到

たばた いたる

1962年生まれ。週刊誌記者を経てフリーのライターに。競馬、野球を中心に著書多数。趣味は五輪競技アスリートのSNSを観察すること。卓球は17年アジア選手権と18年グランドファイナルを現地観戦。


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