【難病・魚鱗癬】「すごい! 色んな音・声聞こうね!」ワセリンやはがれた皮膚が詰まりやすかった我が子、初めての補聴器
難病を持つ我が子を愛する苦悩と歓び(45)
難病「道化師様魚鱗癬」を患う我が子と若き母の悲しみと苦しみ。「ピエロ」と呼ばれる息子の過酷な病気の事実を出産したばかりの母は、どのように向き合ったのか。『産まれてすぐピエロと呼ばれた息子』の著作を綴った「ピエロの母」が医師から病名を宣告された日、母は我が子の「運命」を感謝しながら「これからの親子の人生を豊かなものにしよう」と新たなる決意をした。
「すごい! 色んな音・声聞こうね!」
ワセリンやはがれた皮膚が詰まりやすかった我が子、初めての補聴器に心から嬉しくなる若き母の感動を綴りました。
■初めての補聴器
昨日は、インプレッション(耳の型)が出来上り、補聴器の調節に行きました。
まだ私が長時間の運転が困難なため、急遽(きゅうきょ)、夫に休みをとってもらい、一緒に行ってきました。
久しぶりに3人でドライブ!! 陽もご機嫌でした。
4月には、まだ耳のかたちがしっかりとできていなくて、補聴器を引っかけるところもなく、
「補聴器は無理かもしれない」
と先生に言われていましたが・・・。
全体的に頭にペッタリとくっついていた耳は、少しずつ離れていき、
今では補聴器も引っかけられる立派な大きな耳になりました。
子どもの成長って、本当に凄いですね。
そして初めての補聴器・・・。
嫌がるのかな? と思っていたけど、陽(我が子)は全く気にもとめず、おもちゃで遊んでいました。
補聴器を着けての聴力測定では、今までの反応とは違い、音の鳴る方をしっかりと振り向いて、確認することができました。
すごい。
すごい!!
補聴器って、すごい!!
もともと、音が全く聞こえていないわけではないので、
陽自身はいつもと変わらない様子でしたが・・・。
言葉を覚えていく、この大事な時期に補聴器を着けられること、本当に嬉しく思います。
補聴器について説明を受けていると、
「お母さん、お父さんも着けてみますか?」と仰(おっしゃ)って頂き、
私たちも初めての補聴器を体験。
こんな音までしっかりと拾うんだ。と驚きました。
普段、人は物音がうるさい場所でも、特定の人の声を聞こうとして、その声に集中して耳を傾けることができるそうです。
でも、補聴器から聞こえる音は、全ての音をしっかりと拾ってくる。
だから、お話を聞いてほしいときには、
テレビなどの雑音になる音は、全て消す方が良いと教えて頂きました。
また、補聴器のお手入れの方法は、陽はワセリンや皮膚が詰まりやすいため、頻繁(ひんぱん)に行うこと。
毎日、聞こえの様子を、日誌に記していくこと。
など、色々な説明やアドバイスを受け、補聴器デビューしました!!
昨日は装着時間は4時間、今日は5時間と、日々1時間ずつ増やしていきます。
今日は初めて、
3メートルほど離れた所にあるテレビをつけると、振り返って見る姿が見られました。
すごいね。
嬉しいね。
色んな音、色んな声を、
たくさん、たくさん聞いていこうね。
【参考資料】
本書をもとにCBCテレビ『チャント』にて「ピエロと呼ばれた息子」 追跡X~道化師様魚鱗癬との闘い(6月26日17時25分より)が放送されました。
https://locipo.jp/creative/41a0b114-7ee7-4f24-976c-e84f30d2b379?list=5a767e90-3ff9-479c-a641-e72e77cf42c3
KEYWORDS:
【参考文献】
『産まれてすぐピエロと呼ばれた息子』(アメーバブログ)
産まれてすぐピエロと呼ばれた息子(書籍)
ピエロの母
本書で届けるのは「道化師様魚鱗癬(どうけしようぎょりんせん)」という、
50~100万人に1人の難病に立ち向かう、
親と子のありえないような本当の話です。
「少しでも多くの方に、この難病を知っていただきたい」
このような気持ちから母親は、
息子の陽(よう)君が生後6カ月の頃から慣れないブログを始め、
彼が2歳になった今、ブログの内容を一冊にまとめました。
陽君を実際に担当した主治医の証言や、
皮膚科の専門医による「魚鱗癬」についての解説も収録されています。
また出版にあたって、推薦文を乙武洋匡氏など、
障害を持つ方の著名人に執筆してもらいました。
障害の子供を持つ多くのご両親を励ます愛情の詰まった1冊です。
涙を誘う文体が感動を誘います。
ぜひ読んでください。