【若者・女性の自毛植毛】多様化・二極化する美意識と髪の関係
植毛の進化論「薄毛は隠すから治す時代」へ 〜自分に合った治療法の見つけかた〜
コロナウイルスの感染拡大によって私たちの社会生活に様々な変化が生じた2020年。振り返ってみれば、「髪の悩み」についてもいくつかの変化が起こっていた。『本気で薄毛に向き合う人が読む本』(KKベストセラーズ)の著者であり、自毛植毛の権威とも称される「親和クリニック」の総院長・音田正光医師(以後「音田氏」と表記)に話を聞いた。
■コロナがもたらした美意識の二極化
コロナウイルスによってリモートワークが普及し、マスクの着用も標準化した昨年。外食や酒席の減少もあり、公私ともに人と対面すること自体が少なくなった。
そのような状況において、身だしなみに対する手間(ムダ毛やヒゲの手入れなど)やコスト(美容院やメイクなど)が軽減したことを実感した方は多いだろう。しかし一方で、リモート化に伴い、これまでとは違う「見た目」の重要性に気がついた方もいるようだ。
このように、昨年のコロナ禍は私たちの生活だけではなく、美意識にも少なくない影響を与えた。そして、その一つが「髪の悩み」に対するアプローチや意識の変化だと言える。
薄毛治療法・自毛植毛の権威と呼ばれる「親和クリニック」総院長の音田氏は、昨年からの「髪の悩み」に関する変化についてこう話してくれた。
「2020年は大きな変化を感じた1年でした。一般的に薄毛治療は中高年層が行うイメージがあると思います。しかし、一昨年の同時期と比べると、夏から秋にかけては20代男性の来院数が20〜80%も増えたのです」(音田氏)
昨年の夏と言えば、世間では「コロナ抜け毛」が話題になった時期でもある。やはり、そうした事情も関係していたのだろうか。
「若い患者様の話を聞いていると、来院の理由は2つに大別できます。一つは人と会わないうちに薄毛の治療をしてしまおうと決心された方、もう一つは、リモート化でモニターに映った自分の容姿を気にされはじめた方です」(音田氏)
確かにテレワークや在宅勤務など、人に会う機会が少ない時期に治療を行うのは理にかなっている。また、リモート環境における「印象」はほぼ顔で決まってしまうため、普段は意識しなかった「髪の毛」の見え方、捉え方が変化することも納得できる。若い人ほど「外見」を重視するのだろう。
事実、聖心美容クリニックの調査においても、20代男性の約5人に1人が「コロナ禍によって美容意識が高まった」と回答している。
コロナ禍によって美意識は二極化したと言えるのではないだろうか。
■女性が牽引する美容のための植毛ニーズ
他にも顕著な変化として音田氏が挙げたのが、同時期の女性来院数の増加である。下グラフの通り、先ほど触れた20代男性の増加率よりも高くなっている。
「男性と同様にリモートでの映りを気にされたり、マスクの着用によって、目から上の範囲に意識が集中するようになったことがきっかけだと思いますが『生え際や額の形を整えたい』というニーズが生まれました。中には『小顔になりたい』という方もいらっしゃいますので、これは治療というよりも美容としての自毛植毛といえるでしょう。想定外の需要ではありましたが、私たちの自毛植毛技術がお役に立てるのであれば嬉しいです」(音田氏)
音田氏によれば、昨年来院した女性で多いのは「ヘアライン」とも呼ばれる生え際や、眉毛に対する自毛植毛だという。薄毛の治療法である自毛植毛が「より良く見せるため」に、つまり美容領域でも活用されているのだ。
これがさらに一般的になれば、今年は男性においても「M字ハゲ」に代表されるヘアラインへのアプローチも増えていくかもしれない。
■技術も社会も薄毛治療に最適な時期
このように、昨年は自毛植毛の活用法が広がり、美意識の二極化といった変化が起こっていた。コロナウイルスがもたらした変化を、自分を変えるためのきっかけにしていた人々も少なくなかったのである。
もしあなたが髪の悩みを改善したいと考えているのならば、または「もっとこうしたい」と思うのならば、今はそれを実現する「自毛植毛」という手段がある。ウィズ・コロナ、そしてアフター・コロナを見すえてこれを活用するかどうかはあなた次第なのだ。
最後に、音田氏はこう話してくれた。
「お家時間が増えたことで、テレビやネットなどで様々な情報に触れる機会も増えています。中には価格や効果など魅力的に感じる広告もあるかもしれません。しかし、皆さんが一番ご存知のはずです。そんなに簡単に薄毛は改善できないことを。誤った情報に惑わされ、貴重な時間やお金を無駄にしないでいただきたいです」(音田氏)
昨年12月には東京を中心に感染者が激増した。
引き続き感染対策には細心の注意を払いながら、2021年を素晴らしい1年とするために、ご自身の髪の毛についても今一度、真摯に向き合ってみてはいかがだろうか。