男の精力をつくる酒の肴の選び方があった!
ドクター志賀の「中高年 性の悩み教室」第5回
”ヤル気”=男の精力を作る酒の肴の選び方
Q:40歳を過ぎた頃から、セックスすることそのものが「面倒」になりつつあります。いつまでも、という気持ちはあるのですが、まず気持ちがそんな風になりません。「ヤル気持ちになる」食改善方法を教えてください。
A:ヤル気を起こすにはそれなりの男の精力が必要ですが、それは酒の肴の選び方で決まります。
鍋料理などを親しい仲間と囲むと、ついつい酒がすすむものです。この酒の飲
み方が、男性の精力を維持するために有効になるように努力しなければなりません。酒のアルコールには、脳にはたらいて精神をリラックスさせ、憂さを晴らしてくれるという効用があります。
また、血管を拡張して血液の流れをよくしますから、寒いときには体を温める効果も期待できます。では、この酒と上手に付き合うために、男としてどのようなことに注意したらよいでしょうか。
一つは、酒の量を控え目にするということです。かつては、酒は一日二合までというのが理想的な飲み方だといわれてきたものですが、最近の研究では肝臓のアルコール分解能力を考えて、一日一合が成人男性の適量だといわれるようになりました。
つまり、酒は一気飲みやがぶ飲みをするのではなく、ちびりちびりと飲むのが健康のためには良いということになります。
「酒の肴はタンパク質」と覚えておこう
そして、もう一つは、酒の肴ですが、これは「酒の肴はタンパク質」という医学的な格言で覚えておいたらよいと思います。アルコールは胃と腸の両方から吸収されますが、そのアルコールから消化管を守るために、タンパク質は大変役立ちます。
また、アルコールの吸収をゆるやかに行い、肝臓に負担をかけないということから、タンパク質系の酒の肴は理想的だと言えるかもしれません。
では、宴会の席などで料理の始めのおつまみとして、あるいは宴席半ばの追加の一品として、どんなものがふさわしいか挙げてみることにします。
◆藁苞納豆……納豆は、畑の肉といわれている大豆からつくられていますから、酒の肴としては絶好の一品なのです。この大粒の納豆は粗塩とネギだけを使って調理します。不思議なくらい酒と相性がよいので試してみてください。
◆カニかまぼこ……カニの肉によく似た上の部分は、トマトのリコピンという
色素を使っていることが多く、リコピンの抗酸化作用は体に良いです。
◆昆布巻きかまぼこ……昆布のグルタミン酸を始めとするアミノ酸の旨み、それに豊富なミネラルが魚肉のタンパク質と同時に摂取できるのが魅力です。
◆ナマコとコノワタ……ナマコの酢の物はさっぱりとしていて、口当たりがよく、酒によく合います。また、なまこの内臓のコノワタは珍味として有名です。
◆ホヤ……最大の特徴は動物の中で唯一セルロースを体内でつくることができる点にあります。その形から「海のパイナップル」とも称されています。主に酢の物として食べられています。酒の肴としては相性の良い一品です。
◆厚焼き卵……寿司屋でも必ずといって良いほど卵の一品料理や握りがでてくるものです。酒飲みの栄養食品としては、この卵料理は大変好ましいものです。
◆枝豆……これも大豆ですから、タンパク源としては最高です。とくにビール
のつまみとして、この枝豆の右に出るものはないかもしれません。
◆ソーセージ……タンパク源としては、ひき肉がたっぷりと入った腸詰で、ついつい酒の量がすすみがちですから、こうしたソーセージのような満腹感を覚えるものは、酒の量を控えるためにも役に立つと思います。
こうした珍味のなかには、男性のヤル気を起こさせるものも少なくないので、酒のピッチをあまり早めないよう酒と付き合うようにしたいものです。
新書『男を強くする! 食事革命』をもとに作成。