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スマホの使いすぎが脳を壊す。ビジネスマンこそ適度な距離をとれ

まずは電車・ベッド・トイレのスマホ使用をやめてみよう

■報告されている「脳過労」の症状は?

 「クローズアップ現代+」の番組中でも、自覚なく怒鳴ってしまう方の例が紹介されていましたが、「怒りっぽくなる」というのが特徴的な症状です。生活していて、カチンとくる場面は誰しもあると思いますが、“脳過労”になると、その感情のコントロールが効かなくなります。

 また、「後先考えないで行動してしまう」ことも特徴的。自分の中でスケジュールを整理できずに、ただ目の前にあらわれたものにポンと飛びついてしまう。依存し、それをずっとやり続けてしまうという傾向も。

 そうした点で、あまり外にエネルギーを発散することのないうつ病の症状とは少し違っています。近いのは睡眠不足の症状で、脳内で影響を受ける場所も似ています。睡眠不足でスマホ依存、というのは脳に対してダブルパンチ。最悪のパターンですし、互いに悪循環をつくりやすいとも言われています。

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枝川 義邦

えだがわ よしくに

早稲田大学研究戦略センター教授。東京大学大学院を修了して薬学の博士号、早稲田大学ビジネススクールを修了してMBAを取得。早稲田大学スーパーテクノロジーオフィサー(STO)の初代認定を受ける。脳の仕組みや働き、人間の行動などについての執筆や講演なども多い。2015年度早稲田大学ティーチングアワード総長賞、2017年度ユーキャン新語・流行語大賞を受賞。一般向けの著書に『「脳が若い人」と「脳が老ける人」の習慣』(明日香出版社)、『記憶のスイッチ、はいってますか』(技術評論社)、『「覚えられる」が習慣になる!記憶力ドリル』(総合法令出版)など。


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