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NHKアナウンサーがまさかの違法薬物 逮捕当日を振り返り激白した

違法薬物で逮捕、解雇。人と話したくない、電車に乗れない、店に入れない、外に出られない、そしてうつに。

3年前、NHK「シブ5時」リポーターだった元NHKアナウンサーが違法薬物で逮捕され、NHKをクビになった。当事者である塚本堅一氏が当時を回顧する(『僕が違法薬物で逮捕されNHKをクビになった話』より抜粋)
塚本堅一氏

 

 

 NHKアナウンサーとして、夕方のニュース番組のリポーターをしていました。でも、3年前に違法薬物の所持・製造の罪で逮捕されました。

 最近、こんな自己紹介をしても、だいたいの人が「そんなことあったっけ?」という反応です。

 覚えていない人の方が圧倒的に多いかもしれません。私は、13 年間NHKでアナウンサーをしていましたが、そのほとんどが地方局の勤務だったので、知名度はゼロ。それでも事件当初は、渋谷のNHKの中に麻薬取締官が捜査に立ち入ったり、国会でNHKの会長が追及を受けたりして、結構なニュースになったものでした。

 その大騒動を引き起こした、諸悪の根源が私です。

 東京湾岸警察署におよそ30日間勾留され、麻薬取締官から取り調べを受けました。最終的に、罰金50万円の略式判決を受けて事件は終わります。もちろんNHKは解雇されました。気持ちを入れ替えて次の仕事を探したものの、当然うまくいきません。人と話したくない、電車に乗れない、店に入れない、外に出られないと、段々日常生活の中で出来ないことが増えていきます。

 そうしてうつになったのは、自業自得で自然の流れだったのかもしれません。

 自分で招いた困難は、自分で解決すると頑張ったものの、ダメだったのです。

 ようやく繋がることができた精神科で、驚くべき治療法が提示されます。依存症の回復施設に入ることを勧められたのです。私自身は依存症ではないのに、依存症の施設に入る……。不安は山ほどありましたが、どこか潜入取材のような気持ちで、依存症の回復施設の門を叩きます。

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KEYWORDS:

『僕が違法薬物で逮捕されNHKをクビになった話』
著者/塚本堅一

 

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NHKのアナウンサーとして順風にキャリアを重ね、東京勤務になってからは夕方5時の帯ニュース番組を担当し、「さあこれからだ!」という矢先に違法薬物で逮捕。さらに違法という自覚も無く、自分自身で製造まで行っていたという。そんな氏が、そもそもなんで薬物に手を出したのか、依存するようになったのか。後悔と懺悔の独白および、底からのリカバリーなど、自身の経験をこと細かに独記し、薬物使用に対する警鐘本とする。
 

塚本 堅一

つかもとけんいち

元NHKアナウンサー

元NHKアナウンサー。明治大学卒業後、2003年にNHKに入局。京都や金沢、沖縄勤務を経て2015年に東京アナウンス室に配属。月~金の夕方5時の帯番組『ニュースシブ5時』のリポーターを担当し、全国5時台の顔になる。2016年1月に液体状の危険ドラッグ「ラッシュ」の所持・製造で逮捕され、翌2月に懲戒免職となった。略式起訴~釈放後は“社会的制裁”からうつ病になり、国立精神・神経医療研究センターの松本俊彦医師の勧めで、依存症からの回復施設「RDデイケアセンター」に通所。現在は自助グループに参加しつつ、依存症予防教育アドバイザーとして各種NPO主催の依存症関連イベントにて司会や講演活動を行っている。


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  • 塚本 堅一
  • 2019.08.26