どんな「副業」をしたらいいか分からない人へ! 本音のアドバイス【角田陽一郎×加藤昌治】
『仕事人生あんちょこ辞典——50歳の誤算で見えた「ブレイクスルーの裏技45」』とは
バラエティプロデューサー・角田陽一郎と、大ロングセラー『考具』の著者・加藤昌治が、ビジネスパーソンのお悩みを解決する『仕事人生あんちょこ辞典』。あなたの仕事人生において難局を乗り越えるための「武器の宝庫」だ。「副業が推奨されているとはいえ、いったいどんな副業が自分にできるのか? あるいは、自分の武器(強み)とは何か?が分からない」という人へのマジのアドバイス。
質問)
副業してみたいな、と思うんですが、自分にはどんな副業が向いているのか手がかりが欲しいです。
◉副業に二種類。あなたはどっち?
角田:「副業」ってことは、本業もあるってことかな? ほら、よく「『副業』っていう言い方が間違ってる」みたいな話もあるじゃん。加藤くんの言ってた、「転職」と「転社」の話だっけ。それと似ていて、つまり「自分にスキルがあれば転社で生きていけるじゃん」っていう意味だとすれば、「副業」ってことはその「スキルがパラレルであったほうがいい」ってこと? いや、「副業」の一般的な意味はもちろん分かっているんだけど、概念をもうちょっと明確化したほうがいいなと思っていてさ。
加藤:「本業では足りない収入を補うための補助カネ稼ぎ業」としての副業の話題が最初は多かった。
角田:ってことはその副業って、自分の専門性が何かあったとして、本業以外のバイトみたいにやることが副業なの?
加藤:そう捉えている記事も多いよね。従業時間外のアルバイト的なことを副業と呼んでいるケース。もうひとつは「自分の得意なことでお金になりました」。「サラリーマンだけど、イラスト描いてたらそっちでもお金稼げるようになりました」みたいな、自分の得意技系。この二種類があるんだろうね。
角田:どっちの話にするかっていうことを決めなきゃいけないよね。
加藤:それは「二種類あるんじゃないの?」が最初にあった上で、「お金が足りないものを埋めるのは自分で探そ?」でいいんじゃないですか。それって業種業態はともかく、結局は「自分の時間を切り売りする」系になるわけじゃない?
もうひとつの「自分の得意技」系に関しては、楽しいかどうかはともかくとして、今まで自分がそれなりの時間とお金を突っ込んできたことか、これから突っ込むか、まあどっちかですよね。
角田:あのさ、「投資しましょう」みたいなパターンは副業に当たらないの? 今のお金の話でいうと、拡張するとそれも副業になるよね?
加藤:なる。
角田:だよね。質問は何だっけ? それを「やったほうがいいかどうか」みたいなことなんだっけ?
加藤:そうか。分け方が好くなかったな……。「足りないお金を埋める」という云い方でなくて「お金を稼ぐための副業」と、「自分の好きなことをやるための副業」とに分ければいいかな?
そこから「お金を稼ぐ」をさらに二つに分けて、「足りないものを埋める」というマイナスをゼロよりちょい上に持ってくるのと、「もっとあるといいなあ」とさらにプラスにするのとで区別して考えてみましょうと。
角田:ちゃんとそこまで定義をしたとして、僕の感想で言うと……「お金は大事だねえ」って思うよね。【貯蓄 】の項(新刊『仕事人生あんちょこ辞典』の所収)でした話に戻るけど、副業はできたほうがいいし、やった方がいい。でも時間の切り売りだとやっぱり寝る時間なくなっちゃうし、体力的につらい。とすると、そうじゃないほうの副業ができるスキルや人間関係は、やっぱり持っておいたほうがいいんじゃないかな。すごい普通の回答だけど。
加藤:「副業しましょう」の嚆矢(こうし)だったと思われる、『金持ち父さん 貧乏父さん 』が出てきた後、お金の話をしている人たちの多くは「種類は何でもいいから収入源を複数持て」と主張している印象だな。ロバート・キヨサキ*さんなら不動産だけど、なんにせよ本業のサラリーとは別の収入源を複数持てというのは、お金系の人たちが結構前からずっと云っていることではある。
角田:副業を奨励する企業が増えてきてるのって、つまり企業が従業員に払う給料を減らしたいからなのかな。
加藤:そこは、組織によるけど両方のパターンがあると思う。「固定費である人件費を減らしたい」という思いがあるのかどうかは置いといて、「やってもいいよ。でも本業に抵触しないでね」っていうのと、もうひとつは「自分の専門性を会社だけで発揮するのはもったいないから、好きなこともやっていけ」と云う組織と、二種類あるんじゃないですか? 制度として二つが混じってる組織も含めて。
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