最近隆盛の毒親漫画に見られる性的虐待。
家庭や家族に油断してはいけない理由
性的虐待や近親相姦は旧約聖書の時代から現代にいたるまで起きている
◆子どもへの性的虐待や近親相姦は古代から現代まで連綿と起きてきた
しかし「近親相姦」という言葉があるくらいだから、近親相姦は人間世界につきものだった。旧約聖書の創世記19章には、ソドムの街とゴモラの街が神の怒りによって全滅後に、ロトと娘ふたりが生き残ったのはいいものの、このままでは人類が消滅するということで、娘ふたりが父親のロトに酒を飲ませて眠らせて、父親の体にまたがり妊娠して子孫を増やしたというエピソードがある。
このエピソードなど非常に無理があると私は思う。これは、父親が生き残ったプレッシャーに負けて錯乱して娘たちを強姦したことを、綺麗事にして伝えているのだろう。
日本の古代も近親相姦例は少なくなかった。古神道の祝詞で、6月末と12月末に唱える大祓祝詞(おおはらえのりと)には、神々にお祓いしてください清めてくださいと奏上する国津罪(くにつつみ)として「己が母犯せる罪・己が子犯せる罪・母と子を犯せる罪・子と母を犯せる罪」が「畜(けもの)犯せる罪」(獣姦)と同列に並んでいる。嘘だと思ったら、古事記や日本書紀や延喜式や風土記や万葉集など日本古代の文献を収録した大倉精神文化研究所編集の『神典』(大倉精神文化研究所、2003)の1297ページをよく読んでください。ただし、もう絶版されているかもしれないが。
ちなみに、この部分は現代の大祓祝詞からは抜けている。神社の神主さんは、ここはすっ飛ばして奏上する。
ついでに、近親相姦がテーマのノンフィクションは、ポルノ漫画も含めて非常に多種多様に出版されている。Amazonで検索してみてください。
つい最近では、アメリカの雑誌『コスモポリタン』(Cosmopolitan)が、信仰を守るために現代文明を拒否し、17世紀の自給自足のライフスタイルを守り続けるアメリカの宗教共同体アーミッシュに子どもへの性的虐待や近親相姦がはびこってきたことを報じていた(https://www.cosmopolitan.com/lifestyle/a30284631/amish-sexual-abuse-incest-me-too/#sidepanel)。
つまり、何を私が言いたいかといえば、人間というのは、特に男性の中には、近親相姦をやりかねないのが存在するし、古代からその類の人間は棲息してきたし、現代でも繁殖しているということなのだ。それだけ、人間存在というのは、ろくでもない部分を抱えている。それだけ、人間の中には制御できないエネルギーが潜んでいる。
したがって、家族だから肉親だからといって、子どもも親も油断してはいけない。特に女性は油断してはいけない。
家庭という密室や家族という閉ざされた人間関係は、外部の目にさらされないという点において、そもそもが危険なものでもあるのだ。
家族や家庭の神話化や美化は歴史的にいつから始まったのだろうか。頭の硬い世間向きに、このようなファンタジーを信じている顔をするのはいいが、まともな知性のある人間は、本気で家族神話を信じていてはいけない。
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『馬鹿ブス貧乏で生きるしかないあなたに愛をこめて書いたので読んでください。』
著者/藤森かよこ
死ぬ瞬間に、あなたが自分の人生を
肯定できるかどうかが問題だ!
学校では絶対に教えてくれなかった!
元祖リバータリアンである
アイン・ランド研究の第一人者が放つ
本音の「女のサバイバル術」
ジェーン・スーさんが警告コメント!!
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これは警告文です。本作はハイコンテクストで、読み手には相当のリテラシーが求められます。自信のない方は、ここで回れ右を。「馬鹿」は197回、「ブス」は154回、「貧乏」は129回出てきます。打たれ弱い人も回れ右。書かれているのは絶対の真実ではなく、著者の信条です。区別がつかない人も回れ右。世界がどう見えたら頑張れるかを、藤森さんがとことん考えた末の、愛にあふれたサバイバル術。自己憐憫に唾棄したい人向け。
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あなたは「彼ら」に関係なく幸福でいることだ。権力も地位もカネも何もないのに、幸福でいるってことだ。平気で堂々と、幸福でいるってことだ。世界を、人々を、社会を、「彼ら」を無駄に無意味に恐れず、憎まず、そんなのどーでもいいと思うような晴れ晴れとした人生を生きることだ。「彼ら」が繰り出す現象を眺めつつ、その現象の奥にある真実について考えつつ、その現象に浸食されない自分を創り生き切ることだ。
中年になったあなたは、それぐらいの責任感を社会に持とう。もう、大人なんだから。 社会があれしてくれない、これしてくれない、他人が自分の都合よく動かないとギャア ギャア騒ぐのは、いくら馬鹿なあなたでも三七歳までだ。(本文中より抜粋)