「母ちゃんを見て!」難病「魚鱗癬」の我が子を抱きしめた瞬間、若き母と父はすべてを受け入れる覚悟を決めた
難病を持つ我が子を愛する苦悩と歓び(18)
◆どんなことでも受け入れる覚悟
検査結果などを聞くため、夫とともに病院へ向かう車内、
真っ直ぐ前を向いたまま、夫がつぶやいた。
「もう何聞いても驚かんよなぁ」
「生きてくれとるだけでも凄いことや」
「これからもっといっぱい、悩んだり、ショック受けることもあると思うけど、どんな試練があったとしても、すべては陽のおかげで経験できること」
「陽が僕らを強くさせてくれる」
「僕らなりに、この病気に立ち向かって、どこの家族よりも笑って過ごそな」
・・・ずるいなぁ。
と思ってしまうほど、いつも夫の言葉に励まされる。
病院に着き、まずは陽との面会。夫は初めての抱っこ。
慌てすぎて、準備にもたつき、看護師さんたちに笑われ、恥ずかしそうに照れながらも、不器用に準備を終わらせた。
夫らしいな、と私も笑う。
そして陽が看護師さんから、夫のもとへ。
陽は気持ち良さそうに寝ている。
大きな腕の中で、安心しているかのように眠っている。
なぜか自分が陽を抱き寄せた時よりも、感動が大きくて、嬉しくて、
何枚も何枚も、写真を撮った。
同じ角度の写真ばかり、何枚もカメラに収めた。
陽、父ちゃんの抱き方、下手だね。
これから上手になれるように、いっぱい、いっぱい
手伝ってあげてね。
そしてしばらくして、先生方に呼ばれ別室に移動する。
「検査結果」
どんなことを聞いても、受け入れる覚悟はできている。
できているはず・・・。
きっと、大丈夫。
絶対、大丈夫。
前を歩く夫の後ろ姿を見て、再び覚悟を決めた。
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KEYWORDS:
産まれてすぐピエロと呼ばれた息子
ピエロの母
本書で届けるのは「道化師様魚鱗癬(どうけしようぎょりんせん)」という、
50~100万人に1人の難病に立ち向かう、
親と子のありえないような本当の話です。
「少しでも多くの方に、この難病を知っていただきたい」
このような気持ちから母親は、
息子の陽(よう)君が生後6カ月の頃から慣れないブログを始め、
彼が2歳になった今、ブログの内容を一冊にまとめました。
陽君を実際に担当した主治医の証言や、
皮膚科の専門医による「魚鱗癬」についての解説も収録されています。
また出版にあたって、推薦文を乙武洋匡氏など、
障害を持つ方の著名人に執筆してもらいました。
障害の子供を持つ多くのご両親を励ます愛情の詰まった1冊です。
涙を誘う文体が感動を誘います。
ぜひ読んでください。