大川隆法総裁急逝「今からでも間に合う!幸福の科学入門」(前編)【もっちりーま】
宗教二世問題から考えるべきこととは(前編)
■序
私の信仰歴や二世問題についての意見は『情況』(「‟宗教二世問題”の死角 ― 当事者の視点から」『情況』2023年02月号)にも書いたので、そちらを読んでいただきたいのですが、私は生まれた時から両親が幸福の科学の信者で、高校は一期生として幸福の科学学園に入学し、大学に進学後しばらくしてから教団を離れました。
3月1日にマスコミ関係者の方から幸福の科学の創立者、大川隆法氏の訃報に接し、疑いつつもこれまでのことを思い出したり、今後を予測したりして頭を整理していました。そして2日にメディアが報道し始め、信者のほとんどの人はそこで初めて情報を得ることになりました。
発表されてしまったのなら、数日以内には正式に幸福の科学から亡くなったことや帰天式(葬儀・告別式)についてのお知らせがあるだろうと思っていましたが、未だ教団から何の発表もなく、信者の方々は復活を信じて祈っている状況です。
■1-1.後継者問題
ネット上では「反ワクチンにも関わらずコロナで死亡してしまい隠蔽したいのでは」、「最後の稼ぎ時だから復活を煽っているのでは」などの予想も見かけますが、信者が教祖の死を受け入れず復活を祈っているこの状況は、教団側に狙いがあって計画的に起こされたというよりは、単に矢面に立って全体をまとめられる人がおらず放置されているだけだという気がします。
実は隆法氏が亡くなる少し前に、後継者について大きな動きがありました。これまで隆法氏の5人の子供たちの内、Youtuberとしてアンチ教団活動している長男を含め、長女の咲也加さん以外の4人全員は、過去世が妖怪などに変更され、後継者候補から実質的に外されていました。つまり、長女の咲也加さんが公式に後継者候補だったのですが、その咲也加さんも2月に妖怪だと認定されていたのです。
■1-2. 『妖怪にならないための言葉』
2月13日に書かれた『妖怪にならないための言葉』のあとがきでは、「お多福」という妖怪について触れられ、そして2月18日にはそのあとがきの(追記)としてわざわざ、この妖怪「お多福」が天照大神の恐怖の変化身であるかもしれないと明らかにしています。幸福の科学において、天照大神は長女咲也加さんの過去世だったのですが、「この本を校了するにあたり、激しく襲われて、生命の危険を感じたほどだった。」と咲也加さんから霊的に襲われ命の危険を感じた、とまで書かれているのです。
それ以上お多福についてや、後継者について述べられることなく死亡報道が出てしまった(しかも隆法氏は経典『太陽の法』で2037年まで法を解くと予言していた)ので、一般の信者にとってはまさに青天の霹靂、「どうしよう!」という気持ちだと思います。映画版『太陽の法』には釈迦(隆法氏の過去世)がクシナガラで横たわり、弟子たちはそれを囲んで釈迦の最後の言葉を聞きながら入滅を見送る、というシーンがあるのですが、信者の方々はそのような隆法氏の死をイメージしていたのではないでしょうか。