対話不能! 女心が分からなマックス! 愛を知らぬ恋愛相談【たらい回し人生相談】
【たらい回し人生相談】〜ヤバいやつがもっとヤバいやつに訊く〜 連載第11回
■わかる大司教、あくまで自分を弱者と言い張るHさん:
大司教:わかった!
筆者:何がわかったんだよ……。
Nくん:何がわかったんだよ……。
大司教:Hさんは弱者ではないよね。いわゆる弱者ポジションです。実は今回の相談にあたって事前にですね。申し訳ないと思いつつも、私があまりに恋愛に疎いので、お名前などは伏せてざっくり他の女性に「こういう女性って知り合いにいるもんですか?」みたいな質問をしました。
Hさん:それは別にいいですけど。
大司教:すると「ダメな人切ってすぐ次に行けるのいいですね」とか「狩人だな」みたいな反応でした。どちらかというと強者だなって認識というか、あまり「弱い」という感想はなかったです
Hさん:いやでもこれ生存本能だと思うんですよね。弱者の。
大司教:そこは否定しないというか、正確には否定しようがないというか。
Hさん:あと一応別れた後はかなり引きずるので、以前別れた時には縁切り神社に行きました。私はムスリムなので本当はダメなんですけど。それまで毎日元彼のことを思い出して何にも手がつかなかったのですが、「この男への思いを断ち切らせてくれ」と祈ったところ、神社に行った1週間後くらいに某自転車競技漫画にガンガンにハマって、男のことを考えなくなった代償に、その作品で二次創作本を出すに至りました。よかったです。
大司教:良くないのでは?
Hさん:いや同人誌制作から学べたことは多々あるので、結果オーライというか。
大司教:強者って感じしかしないんですが。
Hさん:でも私、ひとりでは生きていけないですよ。
大司教:一人で生きていける強者ってだれです?
Hさん:大司教とか?
大司教:具体的にどう弱者なんですか。私からすると、女海賊とかが「アタイより強い男いねえかなあ」って言ってる感じなんですけど。
Hさん:いやでも、私は恋愛的な弱者ではなくとも人間的な弱者なんですよ。例えばですね。居酒屋で働いていた時に店長に「厨房から『〇〇(料理名)』なくなりましたーって言われたらそれホールにリピートして」と言われたので、私はひたすら自慢の大声でリピートしていたんですね。
大司教:はい。
Hさん:でも私、別になくなった料理名を覚えていなくて。ただリピートだけしていたんです。他のバイトの人たちはメモを取っていて、私は(なんで? なに書いてんの?)と思っていました。
大司教:はい?
Hさん:それである日、お客さんからとったオーダーの半分ぐらいがなくなった料理だったとわかってお客さんブチギレて。そのブチギレを受けた店長がその後、裏で愚痴りながら泣いていて、「あの子声だけデカイのに何も覚えていないの」と聞こえてきた、というエピソードがあります。どうです。弱者でしょう。
大司教:ただリピートだけしていた料理名はたとえばなんですか。
Hさん:たくさんあったのでそれも覚えていません。ホタテ系の料理だったかな。
大司教:こわい。
Hさん:多分気づいていないだけで、わたしはこういう感じの間違いを日常で多く犯しているんですよ。一人で生きるのは普通に難易度高いと思うので、弱者です。
大司教:強者ですね。
Hさん:ええ!?!?!?!?
大司教:私はこういうことを平然とできる人を強者と呼びます。泣いていた店長が弱者です。わかりますか。
Hさん:そうかなあ。
大司教:中田先生からは、平たく言うと「こいつおかしいからインタビューしろ」と放り込まれていたんです。ウームとなっていましたが、いまは別の意味でウームとなってます。
Hさん:えっ、中田先生はそんな狂人枠でわたしを見ていたんですか?
大司教:そうですね。手の施しようがないので大司教に放り込みますという話をされました。それで対談記事にしようと。
Hさん:その人たちを笑う側だと思っていました。ええ……………? そんな不名誉なことあります?
大司教:申し訳ないんですが、いじめられているという申告があったので調査したらその100倍ぐらい周囲に対して暴れてた人を見たときの感情です。
■圧倒的強者の風格、そして結論:
筆者:そろそろ締めに入りたいんですけど……。
大司教:うーん。締めと言ってもな。これ、べつに解決すべき問題があるわけではないよね。Hさんはこのまま「狩り」を続ければいいわけだし……とりあえずある程度「理解」ができたので変な方向に突っ込んだ質問をするんですけど、恋愛において最も脳汁が出るフェイズってどこですか?
Hさん:脳汁?
大司教:この連載に来るタイプの人って、結局「脳汁が出るかどうか」で動いてるんですよね。ここにいるNくんもしかりですが。
Hさん:あー、それでいうと、これは結構みんなそうだと思うんですけど、好きな男にアプローチかけている最中に「この男絶対私のこと好きだろ」と思う瞬間が来るんですけど、それです。
大司教:こわっ。
Hさん:ふつうだとおもいますけどねえ。
大司教:つまり男性側から告白してくるということですか。
Hさん:それはそうですよ。私から告白したことは(あまりにも結婚したすぎて知人5人くらいに「結婚してくれ」とメッセージを送ったことを除いて)ありません。
大司教:おかしすぎる。
Hさん:あまりにも結婚したかったんですよね。
大司教:じゃあすりゃいいのに。
Hさん:でも誰でもいいわけではないんですって。
大司教:その5人なら誰でも良かったんですね。
Hさん:比較的本能が反応した5人くらいにメッセージを送りましたが、送った相手全員に断られました。
大司教:……誰かを好きになったことってあるんですか?
Hさん:え、もちろんですよ。私が好きになって、それで初めてアプローチをかけ始めます。相手が私を好きになって告白してくるまで続けて、告白してきたら勝ちです。みんなやってることだと思いますよ!
大司教:こわい……ところで別れるときはどちらから切り出すんですか。
Hさん:わたしです!
筆者:ええと。締めに入りましょう。大司教、なにかアドバイスとかは。
大司教:ないです。アドバイスしようという気もないし、出来もしません。語弊を恐れずに言えば(まだ当面若いうちは)結婚はいつでもできそうなので、そういうことは忘れてもっとなにか大事なことをがんばってください。
筆者:あっはい……ええと、Hさん。
Hさん:はい。
筆者:Hさんの勝利条件って何ですか?
Hさん:うーん。まあ男塾読んでそうな長宗我部元親みたいな体格の男が現れて、なんとなく付き合ってなんとなく2年ぐらいで結婚できれば勝ちだと思ってるんですけど……。
大司教:それは結婚したいとはあまり言わないです。
Hさん:そっか〜。
こうして対談は終わった……。
Hさんの今後の狩りの成功を願ってやまない(注6)。
(注6)余談だが、その場にいた面子は全員Hさんに言わせると「ない」とのこと。
✳︎連載「たらい回し人生相談」は毎週日曜日(20時)更新予定
KEYWORDS:
<告知>
Hさんに結婚を申しこみたい方は下記まで
predictionangle@gmail.com