遠距離の彼女にフラれた!ダメージを最小限に抑える別れ方なんてある!?
【法律歳時記】出会いと別れの季節に知っておきたい法知識
Q 別れる理由を聞いたら、「他に好きな人ができた。というか、すでに他の人と付き合っている」って……。結婚を考えていたのに、大変傷ついた!慰謝料を請求したい!!
「お気持ちはわかりますが、単に交際していただけだと、慰謝料請求は難しいです。
単に付き合っているだけの交際は、法的には原則として自由恋愛、つまり法的には保護される関係ではなく、付き合うも別れるも自由で法律は関与しません、という建前をとっています。そのため、浮気をされたり、心変わりで突然フラれて、とても傷ついたとしても慰謝料を請求することはできないのが原則です。
しかし、単なる交際にとどまらず、婚約や婚姻、内縁関係は法律上保護される特別な関係とされ、正当な理由なく関係を破棄されたときは、相手に慰謝料を請求することができます。
内縁とは、事実婚とも言われたりしますが、婚姻の意思をもって夫婦としての共同生活を営み、社会的にも夫婦として認められているが、婚姻届を出していないために法律上は夫婦として認められない男女の関係をいい、単なる同棲以上の関係です。
今回単に交際していただけであれば慰謝料請求は難しいですが、婚約していたり内縁関係と認められる場合は、浮気や心変わりで別れることは、正当な理由なく関係を破棄するといえますので、慰謝料請求ができる可能性があります。」(同)
恋の結末を考えて損得勘定するよりも、いまふたりでいるこの瞬間を楽しめるほうが素敵かもしれませんね。
《お話をうかがった方》
正木裕美(まさきひろみ)弁護士
愛知県出身。愛知県弁護士会所属。
男女トラブルをはじめ、ストーカー被害や薬物問題、ネット犯罪などの刑事事件、労働トラブルなどを得意分野として多く扱う。
身内の医療過誤から弁護士の道へと進む。2012年には衆議院選挙に愛知7区より日本未来の党の公認候補として出馬し、「衆院選候補者ナンバーワン美女」とインターネットや夕刊紙で大きな話題を呼んだ。
『女性のためのトラブル解決 愛とお金と人生の法律相談』(プレジデント社)より発売中。
『ゴゴスマ -GO GO!Smile!-』(CBC/TBS)のレギュラーコメンテーターをはじめ、多数のメディア番組に出演中。
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