白米VS玄米 やせやすいのはどっち!? 専門医が語る「糖質制限」の本質
糖尿病専門医・牧田善二氏が、巷に広がる「糖質制限」の誤解を解く!!
いま流行りの「糖質制限ダイエット」。糖質を含む食品にもさまざまな種類があるが、糖質ならどれを摂っても同じなのだろうか。「糖質制限」にまつわるソボクな疑問に、糖尿病専門医として37年のキャリアをもつ牧田善二氏にお答えいただいた。
◆白米と玄米、どっちがやせやすい!?
一時期、糖尿病に効果があるとしてGI(Glycemic Index)が注目された。「精白されていない食品は血糖値が上がりにくい」という理論である。たとえば、白い食パンよりも全粒粉の黒っぽいパンが、白いうどんよりも黒っぽい蕎麦がいいというものだ。だから、糖質制限に関してもよく質問を受ける。
「白米より玄米を食べたほうがいいんでしょうか?」
この質問に対する私の答えは決まっている。
「あなたが玄米を好きなら玄米を食べてください。白米のほうが好きだというなら白米を食べましょう」
要するに、どちらを食べても大差ないということだ。もちろん、精米していない玄米には、ミネラルなどが白米よりも多く残っている。そういう意味では優れているかもしれない。しかし、どちらも炭水化物であり、最終的にすべてブドウ糖に分解されることには変わりはない。
我が家の場合、妻は玄米が好きだが、私は苦手だ。もともと、炭水化物をあまりたくさん食べないようにしているわけだから、なおさら好きな白米を選ばなくてはつまらないと私は思っている。
◆黒砂糖は白い砂糖より体にいいのか
砂糖についても同じことが言える。黒砂糖は、精製された白い砂糖よりもミネラルを含んでいる。しかし、白砂糖同様、二糖類であることに違いはない。単糖類や砂糖などの二糖類は、過剰に摂取すると膵臓を弱らせ、糖尿病になりやすくなる、という危険性がある。
そのほか、清涼飲料水によく使われているコーンシロップなどは、すべて砂糖と同様と考えてもらっていいだろう。
<『日本人の9割が誤解している糖質制限』より抜粋>