“学級崩壊の芽”は4月からすでに出始めている 最大の原因と最善の対策とは【西岡正樹】
多感な子どもたちを教え支えていくために
■緊張感を失った子どもたちの言動とは?
● 自分なりに見極めた言動を見せる(教師への試しも含めて、自分の思いや行動がどれぐらい教師や仲間に通じるかより大胆になる)
● じっとしているのが苦手な子の姿勢が悪くなり、体の動きが大きくなる
● 学習内容を理解できない子がやる気のない態度を露骨に表す
● 承認欲求の強い子は、認められない時間が長くなると「つまらない」と言葉にし始める
緊張していた体や心が和らいできた時に、子どもたちの本来の姿が浮き彫りになってくるのだが、この揺り戻しの時期に取る教師の行動が、この1年間を決定すると言っても過言ではない。
新学年が始まってからしばらくの間、子どもたちが見ているのは、教師の一貫性と平等感だ。先生は自分たちに言ったこと(教師の1年間のビジョンや自分たちへの期待などなど)にどれだけこだわっているか。子どもたちはそれをしっかりと見ているのだ。「先生は言うことは言うが言ったことにたいしてこだわっていないな」と思われてしまうと、子どもへの言葉は、力を失う。
また、子どもたちは平等感を求めながらも、自分のことをしっかりと見てほしいという欲求はとても強い。この矛盾した気持ちを理解しながら、教師は子どもたちの様子を感知し、より多くの言葉がけをする必要に迫られる。子どもの欲求を満たしつつ(子どもの言動をしっかりと受け止め、認め、自分の思いや考えを子どもに伝える)、平等感を失わないというのはとても難しいが、この時期の教師は手を抜かず、子どもたちとしっかりと向き合い、やるしかない。
● 教師と子どもの関係を築く
● 子ども同士の関係を築く
● 教室はみんなで学び合う場であることを伝える
● 自立と協調の大切さを伝える
この4つは、教室を創る上での4本柱だと考えている。この4本柱を4月からの3か月で建てることができるのか、私自身の毎年の課題でもあった。