布袋寅泰や手越祐也とのお騒がせ交遊も。国民的未亡人・安倍昭恵について考える【宝泉薫】
安倍晋三元首相が暗殺されてから、丸一年が過ぎた。妻だった安倍昭恵が未亡人となってから、丸一年ということでもある。
思うに今、彼女ほど「未亡人」という言葉が似合う人はいない。ツイッターアカウントのアイコンは、夫とのツーショット。それを見るたび、この夫婦のおしどりぶりを思い出す。夫にまつわるツイートも多く、非業の死によって生涯の伴侶に先立たれたその胸中に思いを馳せてしまうのだ。
一周忌についてはツイッターで、
「一年前を思い出し涙が止まらない一日…」
としながらも「無事に法要、直会、記念行事も終わりホッとしています」と語った。
また、夫は史上最も長く首相を務めた人でもある。その結果、彼女も史上最も長く「日本のファーストレディ」をやることとなった。
いや、長かっただけではない。彼女ほど、存在感のあるファーストレディは史上類を見ないのではないか。
ちなみに、戦後二番目に長く首相を務めた佐藤栄作の妻・寛子もけっこう目立つ人ではあった。公式の場でブームだったミニスカートを穿いたり、越路吹雪の後援会長をやったり、雑誌やテレビにもよく登場していたものだ。
越路吹雪といえば、宝塚歌劇団出身の歌手だが、宝塚出身のファーストレディもいる。鳩山由紀夫の妻・幸だ。この人もかなり目立っていたが、いかんせん、9ヶ月足らずしかファーストレディでいられなかった。また「宇宙人」と呼ばれた夫同様、変わり者だっただけで、世間への影響力はそれほどでもなかった気がする。
その点、安倍昭恵はある意味、時代を変えたというか、少なくとも、歴史に最も足跡を残したファーストレディであることは間違いない。いわば、日本的なファーストレディ像を打ち破った人なのだ。
それは彼女自身が目指したことでもあった。2016年には、こんな発言もしている。
「“政治家の妻はこうあるべき”とか“総理夫人はこうあるべき”というものを私は取り払っていきたいと思っているんです。もうちょっとその枠からはずれて、何をしても大丈夫なんだよと、いろいろなことをやっていけたらいいなと思っています。まあ、そのせいでいろいろと言われてしまうんですが(笑)」