みんな真剣に婚活している。婚活は営業活動に近いと思った。アプローチする件数が大切だ。【石神賢介】 |BEST TiMES(ベストタイムズ)

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みんな真剣に婚活している。婚活は営業活動に近いと思った。アプローチする件数が大切だ。【石神賢介】

アラカン(60歳前後)でも出会えた婚活アプリの世界


イケメンとはほど遠い容姿、身長は166センチ、バツイチ、58歳。それでも婚活で出会った女性は300人以上。生涯一人かーーそんな思いとコロナが引き金となり、60歳を目前に婚活アプリに時間とエネルギーを注ぐ決心をした著者がつかんだ、いとも簡単にマッチングできる婚活アプリの賢い使い方を公開する。約30年にわたり、あらゆる婚活にトライしてきた著者が現代の婚活事情を赤裸々に描いた最新刊『婚活中毒』から一部を抜粋してお送りする。


写真:PIXTA

 

  婚活アプリを利用するにあたっては、どの会社のアプリに登録するか――が重要だ。

 優良アプリはどれか、自分に向いているのはどれか、最初はさっぱりわからなかった。そもそも、婚活アプリと出会い系マッチングアプリとの違いもわからない。

 まず、ネットで調べた。すると、優良婚活アプリを4社とか5社とかあげて長所短所を箇条書きにしているサイトがいくつもあった。信用できそうだった。どのサイトもたいがいは同じアプリを選んでいる。ベスト3はほぼ同じだったので、そこから選ぶことにした。

 ネット情報を見る上で、それが信頼できる情報かどうか、筆者は執筆者で見分けている。匿名のサイトはとりあえず信頼しない。無責任なことが書かれている。記事に署名があり、プロフィールがあり、さらに書き手の顔写真がアップされている記事を信頼する。内容に関する責任の所在が明確だからだ。

  

■優良ではないアプリはすぐわかる

 

 優良ではないマッチングアプリ、たとえば売春の温床になっているようなものはすぐにわかった。無料の仮登録をすると、即、女性登録者が露骨に誘ってくる。

「気持ちイイ関係目的で会おうよ。私は準備OKだから、都合を教えて。いつでも発射できる?」

「お兄さん今彼女いる? 性欲強めで、ちょっと変態入ってる私だけど、需要ある?」

 こんなメッセージを送ってくる。たいがいは写真付きだ。かなりかわいい。胸の谷間を強調した露出度の高い服装で、つい見入ってしまう。寂し過ぎると、こういうアプリに登録してしまうのかもしれない。

 

 結局、複数のサイトが勧めている婚活アプリにいくつか登録し、反応のいいもの、つまり女性と出会えるものを続け、反応のよくないもの、つまり女性にあまり会えずコストパフォーマンスの低いものはやめることにした。

 婚活アプリの選択では、次のことがわかった。

 

①登録者数の多いアプリを選ぶ。

 どれか一つを選ぶならば、よけいなことは考えずに、登録者数が多いアプリにするべきだ。登録者が少なければ、当然出会いも少ない。会えない。知り合いが運営するマイナーなサイトにも登録したが、会えなかった。会員が少ないからだ。そういうアプリは、会員の数よりも質だと主張しがちだが、それはうそだ。数が大切。

 

②他社と比べて会費が安過ぎるアプリは避ける。

 会費が安いアプリには、その会費に見合う男女が登録している。婚活にコストをかけないという判断が働いているので、真剣度は低い。

 

③他社と比べて会費が高過ぎるアプリも避ける。

 会費が高過ぎる、つまり単価が高いアプリは、登録者数が少ない可能性が高い。単価を上げなくてはビジネスとして成立しないからだ。他社よりも運営コストがかかっている。たとえば、質の高い男女が登録していると装うためにサクラを雇用していると、その人件費分が会費に含まれる。

 

④プロフィール写真がきれいなアプリを選ぶ。

 アプリの質の高さはプロフィール写真に反映される。上質なアプリは画像の解像度が高く、写真が美しい。だから、男女とも魅力的に感じられる。一方、解像度が低いと、画像が粗いので、実際よりも肌が荒れて見えたり、顔色が悪く見えたりする。つまり、自分の評価が下がる。

 

 以上の四つを意識すれば、大きな間違いはおかさないだろう。

 

 経済的に余裕があるならば、複数のアプリに登録してみるべきだ。選択肢が広がる。ただし、とくに女性は会費が安かったり無料だったりするため、複数のアプリに登録しているケースが多く、同じ顔やプロフィールをあちこちで見ることにはなる。

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石神賢介

いしがみ けんすけ

ライター

婚活ジャーナリスト

1962年生まれ、東京出身。婚活アプリ、婚活パーティー、結婚相談所、婚活バスツアー、座禅婚活など、約30年にわたり、あらゆる婚活にトライ。食事やお茶などをともにした女性は300人を超える。女性にブランド品を買わされても、「ジジイ!」と罵られてもめげず、会社員、女優、モデル、銀座のホステス、ドクターなどと交際。しかし、結婚にいたっていない。著書に『57歳で婚活したら すごかった』『婚活したら すごかった』(以上、新潮新書)、『すべての婚活やってみました』(小学館新書)、『アラフィフ婚活』(飛鳥新社)、『なぜ「スマ婚」はヒットしたのか 誰もが挙式できる世の中に』(幻冬舎)がある。

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  • 石神 賢介
  • 2023.07.20