自民党裏金キックバック騒動で露呈した安倍晋三の正体【適菜収】
【隔週連載】だから何度も言ったのに 第53回
■安倍礼賛カルトの末路
「安倍晋三という社会のダニを野放しにしておくと日本が壊れる」と、私は昔からほぼ毎週のようにくどいほど言ってきたのにね。本当に、この連載のタイトル通り。「だから何度も言ったのに」。
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東京五輪に関し、安倍から「五輪招致は必ず勝ち取れ」「金はいくらでも出す」「官房機密費もあるから」と告げられたとする証言(その後、説明は二転三転)や、広島の大規模買収事件などもそうだが、安倍周辺では不自然なカネの動きが多すぎた。なお、河井克行は現金を配るとき「これ、総理から」「安倍さんから」と口にしていたという。現金を受け取った繁政秀子町議は「(自民党支部の女性部長に就いており)安倍さんの名前を聞き、断れなかった。すごく嫌だったが、聞いたから受けた」と振り返っている(「中国新聞デジタル」2020年6月25日)。
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今後は、安倍周辺一味だけではなく、安倍を礼賛していたエセ保守界隈、カルト月刊誌、アホメディアの責任も追及すべき。連中によりバカが誘導され、日本を大きく傾けた。政権交代後は「WiLL Hanada 正論」の研究をプロジェクトを組んでやったほうがいい。日本が劣化していった理由を考える上で、学術的資料にもなる。
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お馴染み「産経新聞」では最近、こんなことがあった。「今村裕の一筆両断 こんなに劣化したのか? 日本人の道徳心――お天道さまが見ている」という記事。産経新聞によると、「当記事は、作家・百田尚樹氏から『盗作』との指摘を受けました。筆者本人も文章を書き写したことを認めており、記事を取り消します」とのこと。盗作疑惑のあるコピペ作家から盗作するというのもすごすぎる。「こんなに劣化したのか? 日本人の道徳心――お天道さまが見ている」というタイトルも、産経新聞にはお笑いの神がついているようにしか思えない。
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神といえば、安倍の神格化を始めた元NHKの岩田明子。今度は「安倍晋三元首相が初めて派閥領袖に就任した2021年11月より前から同派の悪習は続いており、それを知った安倍氏は激怒し、対応を指示していたという」などと言い出した。どこからツッコめばいいのかわからないが、岩田は以前「雨が降りがちな地域で予報も雨だったが、安倍氏が現地に到着した瞬間、雲が切れて夜空に満天の星が広がった。梅雨のシーズンに開催された伊勢志摩サミットや、ほかの外遊でも同様のシーンがよく見られた」などとも言っていた。カルトの末路は悲惨だね。
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反日カルトや政商、反社とつながる安倍と周辺一味が、日本を乗っ取ろうとしていたことを、日本人は自覚し反省したほうがいい。これは安全保障の問題でもある。安倍周辺メディアも含めて、腐敗は臨界点にまで達していた。
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「アベガー」という言葉がある。これは主に安倍をアイドル視する情報弱者が、安倍に批判的な人に対し使う言葉。「またアベガーか。いつまで安倍さんを批判しているんだ」などと使う。安倍の漢字の読み間違いを指摘しても「アベガー」と言い出したりするので、汎用性は高い。しかし、現在ネット上ではニュアンスが少し変わってきた。「私はアベガーだったけど、やっぱり正しかった」「アベガーを続けていてよかった」という趣旨のツイートもいくつかあった。この先、ネトウヨの類は、「アベガー」という言葉を使いづらくなるのかもしれない。
文:適菜収
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