「50歳を迎えても全速力で走れる」なぜデスマッチファイター・佐々木貴は戦い続けられるのか?【篁五郎】 |BEST TiMES(ベストタイムズ)

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「50歳を迎えても全速力で走れる」なぜデスマッチファイター・佐々木貴は戦い続けられるのか?【篁五郎】

筆者撮影:取材時の佐々木貴選手

 

◾️フリーダムズは絶対に潰さないという強い意志表明

 

 団体の長、デスマッチファイターの顔を持つ佐々木は一つ決めていることがある。それはプロレスリング・フリーダムズが無くなった場合は自身も引退するということ。その理由を聞いてみた。

 「逆に言えば、引退したくないから絶対になくさないという意味でもあるんです。こんな僕でも付いてきてくれる若い人もいますし、応援してくれるファンもいます。ウチのファンは“箱推し”と言って、フリーダムズという団体を応援してくれてる人が多いんですよ。首都圏だけじゃなくて、地方にも遠征してくれるくらい熱心なファンもいます。彼らの生きがいでありたいんですね。だからこそ命がけでフリーダムズという団体を守りたい。その意思表示だと思ってくれたら」 

 フリーダムズという団体を通じて繋がった人たちのために、いつまでも先頭を切って走り回り団体を守る。リングに上がれば、デスマッチファイターとして自由気ままに戦う姿をファンに見せる。これだけエネルギッシュに動く佐々木に、同年代である氷河期世代へのメッセージをお願いしてみた。 

 「僕は今49歳で来年早々50歳になります。好きなものを追いかけてきて、好きなことを職業にしたんで、気持ちはずっと青春時代なんですよ。同年代の方々が『もう50だから』なんて言うと、何かどんどん自分で自分を駄目にしてる感じがします。気持ち一つで意識が変わると思うから、何か自分が青春真っ只中って思えるものを見つけてほしいですね。それは仕事じゃなくてもいいし、趣味でもいいと思うし、独身の方は恋愛でもいいと思います。それがあれば若々しい気持ちでいられるかもしれないから馬鹿になって熱狂できるものを見つけて欲しいですね。

 僕の場合、それがプロレスだったし、今でも生業としています。それは凄く幸せなことだと思います。だから50歳を迎えても全速力で走れるし、絶対後悔しないと思うんですよ。やりたいことをやってきたという自負があるので、『あれしたかな』『これしたかったな』『あれ実現できなかったな』とは思いません。皆さんにもそういう人生を歩んでほしいですね」

文:篁五郎

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篁五郎

たかむら ごろう

1973年神奈川県出身。小売業、販売業、サービス業と非正規で仕事を転々した後、フリーライターへ転身。西部邁の表現者塾ににて保守思想を学び、個人で勉強を続けている。現在、都内の医療法人と医療サイトをメインに芸能、スポーツ、プロレス、グルメ、マーケティングと雑多なジャンルで記事を執筆しつつ、鎌倉文学館館長・富岡幸一郎氏から文学者について話を聞く連載も手がけている。

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