人気急上昇中の女優・河合優実さん(23)が主演を務める映画『ナミビアの砂漠』のジャパンプレミアが8月、TOHOシネマズ日比谷で開催された。本作は第77回カンヌ国際映画祭で国際映画批評家連盟賞を受賞し、フランスの20代の若者からも支持を集めたという。9月6日より全国公開の注目作だ。
河合さんは本作で、目的や夢もないまま東京で毎日を過ごす21歳のカナを演じている。舞台挨拶で河合さんは「皆さんにこの映画を見てもらうことをすごく楽しみにしていました。この日が待ちきれない作品だった」と目を輝かせた。
出演に至るまでは、メガホンをとった山中瑶子監督へのラブコールがあった。6年前、18歳だった河合さんは山中監督の『あみこ』を観て感銘を受け、一緒に仕事がしたいと手紙を書いたという。
山中監督も河合さんについての想いを語ったが、“相思相愛”ぶりがうかがえた。
「お手紙いただいて、そこからこの5年間河合さんをいろいろな映画で見るようになって…とても素晴らしい(女優さんで)一緒にできたら嬉しいなと思っていました。私は脚本を書くのに時間ががかかるタイプでお待たせしまったのですが、彼女の存在に背中を押されました。感無量です」
山中監督は、各出演者と会話を交わしながらそれぞれのキャラクターを探っていったという。
「自分の嫌なところはありますか?」と聞かれた河合さんが「人の話を聞いていないことがあります」と答えたことから、その特徴を主人公カナに取り入れたという。河合さんは「そう聞いているかのような顔をして、聞いてないっていうことがたまにあります」と照れ笑いを浮かべた。
また、河合さんは自身を「プロクラスティネーター(先延ばし癖がある人)」と表現。「最近家族に教えてもらった言葉で、物事を先延ばしにしちゃう人のこと」と説明。これに対し「オレも、オレも」と他の出演者も乗っかった。
河合さんは「監督、そしてキャストの皆さんと楽しく自由につくった作品です。皆さんも見るときは心を真っさらにして、それぞれの楽しみ方で楽しんでいただければ」と呼びかけた。
取材・撮影:BEST T!MES編集部