トクリュウ「強盗」標的リスト流出! 東工大・理科大卒など「理系エリート」が狙われる。某指定暴力団の古参幹部の衝撃証言
指定暴力団の古参幹部が語る
■警察へ相談されれば手を引くしかない
その時点では、まさか自分が闇バイト強盗に巻き込まれるとは思っていないから、だいたいの奴は、正直に教えてくれるよ。さっきも言ったように、いまの子は素直だから。こちらからすれば扱いやすい、だましやすい。本当にいいカモだよな。「これ以上できません」「抜けたいです」と言ってこられても、「全部バラすぞ」「家族がどうなっても知らないぞ」「警察に行ったらタダじゃあすまないぞ」ってちょっとすごめば、だいたいはもう逃げられないと観念するよ。本音を言えば、警察に相談すればいいんだよ。そうしたら俺たちは手を引くしかない。わざわざ報復なんてしないよ。一般人に報復したところで、オレたちは何の得もしないからな。
あと、最近のテレビや新聞は、実行犯のリクルートはネット、SNS上ですべて行われているかのような報道をしているけど、あれには違和感を感じるね。それは間違いだから。サツもなんでもかんでもネットが普及して、犯罪が多様化、複雑化しているという発表をしばしばするけど、あれは警察の怠慢、言い訳だよ。なんでもネットのせいにすれば許されると思っている。
指示役の観点から言わせてもらえれば、実行犯を集めるのは、やっぱり路上でつかまえるのが一番確実なんだ。オレたちは冬休みとか春休みの期間にネットカフェによく行っていた。そこには、全国各地から家出してきたネットカフェ難民がいるだろう。そういう奴らに「金に困ってないか?」「割のいい仕事を紹介してやるぞ」「すぐに金が貯まって、風呂・トイレ別のマンションにも住めるぞ」って声をかけて、勧誘するんだよ。いまだったら新宿・歌舞伎町のトー横界隈にたむろしている若い子に声をかければ、いくらでも実行犯は集められる。
ーー指示役は実行犯にどんな指示を具体的に出しているのか?
オレたちは、「とにかく足がつかないようにしろ」「そのためには住民と鉢合わせたら、なんでもやっていい」とは強調するね。最近の若い子は、現実とバーチャルの区別があやふやな奴もいる。ほら、小さいころからゲームの中で人を殺しているから。
オレたちの世代だと、どんなワルでもさすがに一般人に危害を加えるのはご法度だ、と思ったりもしていたけど、最近の若い奴は、そういう見境がない。意外と平気で人を殺せるんだよな。万が一、警察に捕まっても「ゲロするなよ」と。「ゲロしたら、どうなるか分かっているだろうな」と、そこでも威圧して、主従関係を築く。暴力と金で相手を支配するってことだな。まあ、オレたちの常套手段ですよ。