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日本と戦って得たものは何?結局、地球の半分をスターリンに渡した、ローズベルト大統領◆日本人はアメリカ大統領を勘違いしている③

倉山満によりアメリカ大統領採点シリーズ第3回

トランプ VS クリントン、第一回の公開討論会が終了。投票日である11月8日も目前のアメリカ大統領選挙。依然、ネガティブなイメージで報道され続けるトランプ候補。かたや健康問題が危惧されるがハト派なイメージで紹介されるクリントン候補。果たしてどちらが、アメリカにとって、そして日本にとって、どちら国益になるのでしょうか? そもそも日本人はアメリカ大統領の実像を知っているのでしょうか? 
主要なアメリカ大統領を採点しながら、日米史を振り返る、絶賛発売中の『大間違いのアメリカ合衆国』。中でも日本人が思い描いているイメージとかけ離れたアメリカ大統領を厳選。倉山先生採点のアメリカ大統領ご紹介します。

「みなさんの息子さんをひとりも戦場に送りません」といって当選した
第32代 フランクリン・デラノ・ローズベルト

第32代 フランクリン・デラノ・ローズベルト
①国益への貢献  1点 

②世界秩序への貢献
ー20点 ××××××××××××××××××××

③正気を保ったか ー15点 ×××××××××××××××

 

 第二次世界大戦は一応勝ったとはいっても、地球の半分をスターリンにくれてやった最悪の勝利です。

 アメリカ人にとって日本という本当の大国と戦って勝った戦争で、のちのベトナム戦争などに比べると文句なしに自尊心が満たされる出来事でしたが、アメリカの保守派であるフーバーの観点に立てば、そもそもやらなくてよかった戦争です。

 そういう意味で、国益への貢献は、第一次世界大戦に参戦したウィルソンと同じく一点とするのが妥当でしょう。

 世界の国益に反したことにかけては、同じくウィルソンに迫るマイナス二十点、正気度もウィルソンといい勝負でマイナス十点です。

 ローズベルトは「みなさんの息子さんをひとりも戦場に送りません」という、まるで福島みずほのようなことを言って大統領になった人でした。
   その手前、自分から宣戦するわけにはいかないので、日本から先に手を出させるため、徹底的に日本を挑発しています。
    ローズベルト政権のホワイトハウスは“レッドハウス”かと言われるくらい、ソ連の工作員だらけでした。
    ソ連にとっては英米と日本が潰し合ってくれたのですから笑いが止まりません。
    アメリカは支那大陸の利権を得ようとして日本にケンカを仕掛けたはずだったのに、戦争が終わってみたら、ヨーロッパの東半分も支那も満洲も、すべてスターリンのものになっていました。

 ウィルソンがやったことがひどすぎるのは先に述べたとおりですが、ローズベルトはそれをさらにやり直してくれたわけです。

<採点方法>
① アメリカの国益にどれほど貢献したか
② 世界の秩序にどれほど貢献したか
③ いつまで正気を保ったか
①と②は他の国の指導者にも適用可能な普遍的なものです。
そこへもうひとつ③の基準がどうしても必要なのがアメリカならではです。①はアメリカ人から見たときの基準、②はアメリカ以外から見た客観的な基準、③は自然科学的基準です。各項目5点満点の5段階評価です。

大間違いのアメリカ合衆国』より
明日は、人気者だが実は? ケネディ大統領です。

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倉山 満

くらやま みつる

憲政史研究家

1973年、香川県生まれ。憲政史研究家。

1996年、中央大学文学部史学科国史学専攻卒業後、同大学院博士前期課程を修了。

在学中より国士舘大学日本政教研究所非常勤研究員を務め、2015年まで日本国憲法を教える。2012年、希望日本研究所所長を務める。

著書に、『誰が殺した? 日本国憲法!』(講談社)『検証 財務省の近現代史 政治との闘い150年を読む』(光文社)『日本人だけが知らない「本当の世界史」』(PHP研究所)『嘘だらけの日米近現代史』などをはじめとする「嘘だらけシリーズ」『保守の心得』『帝国憲法の真実』(いずれも扶桑社)『反日プロパガンダの近現代史』(アスペクト)『常識から疑え! 山川日本史〈近現代史編〉』(上・下いずれもヒカルランド)『逆にしたらよくわかる教育勅語 -ほんとうは危険思想なんかじゃなかった』(ハート出版)『お役所仕事の大東亜戦争』(三才ブックス)『倉山満が読み解く 太平記の時代―最強の日本人論・逞しい室町の人々』(青林堂)『大間違いの太平洋戦争』『真・戦争論 世界大戦と危険な半島』(いずれも小社刊)など多数。

現在、ブログ「倉山満の砦」やコンテンツ配信サービス「倉山塾」(https://kurayama.cd-pf.net/)や「チャンネルくらら」(https://www.youtube.com/channel/UCDrXxofz1CIOo9vqwHqfIyg)などで積極的に言論活動を行っている。

 

 

 

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