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不登校の小中学生約34万人超!(すべての各教室に不登校生徒が2,3人!?)「義務教育」の意味を問う【西岡正樹】

 

◾️「義務教育」とは「子どもが学ぶ場の保証」

 

 「不登校児童生徒約34万人」という数字がクローズアップされ、不登校児童生徒のマイナスイメージを高めても、問題解決に繋がりません。しかし、この「34万人」という数字は大きな力を持っていることは確かです。この数字はもはや「学校に行かないという選択は特別なことではなく1つの選択だ」ということを日本社会に示しています。

 近い将来、「公立小中学校」は、いくつかある「子どもの学ぶ場」の1つにすぎなくなるのではないか、と私は思っています。つまり、「学校へ行くこと」も「学校へ行かないこと」(他の所で学ぶ)も、1つの選択にすぎない。そうなると、それぞれの家庭も考えをしっかりともたなければなりません。

 教育の場は「学校」なのか、それとも「他の選択」なのか、自分の子どもが学ぶ場を何処に求めるのかを明確にしなければならないのです。学校に行くことが子どもにとって絶対ではなくなっている日本社会は、これからさらに多くの選択肢が生まれてくるでしょう。ということは、「学校」や「家庭」はさらに明確な方向性を求められる、ということなのです。

 

 こうして辿り着いた私の結論は、これから目指すべき義務教育は「義務教育=子どもは学校で学ぶ」ではなく「義務教育=子どもが学ぶ場の保証」なのです。

 みなさんも御一考ください。

 

文:西岡正樹

 

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西岡正樹

にしおか まさき

小学校教師

1976年立教大学卒、1977年玉川大学通信教育過程修了。1977年より2001年3月まで24年間、茅ヶ崎市内の小学校に教諭として勤務。退職後、2001年から世界バイク旅を始める。現在まで、世界65カ国約16万km走破。また、2022年3月まで国内滞在時、臨時教員として茅ヶ崎市内公立小学校に勤務する。
「旅を終えるといつも感じることは、自分がいかに逞しくないか、ということ。そして、いかに日常が大切か、ということだ。旅は教師としての自分も成長させていることを、実践を通して感じている」。
著書に『世界は僕の教室』(ノベル倶楽部)がある。

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