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190億円を上回る「M性感」や「回春エステ」市場

門倉貴史『不倫経済学』より抜粋

お尻を叩かれるコスパを上げるには

「M性感」では、女性は基本的に服を脱がない。言葉攻めなどのプレイが中心になる。「M性感」で人気のサービスが「ドライオーガズム(無射精絶頂)」。男性の前立腺を長く刺激することで、射精をしなくても女性と同様のオーガズムを得られるというもの。

 これは余談になるが、中高年男性が「M性感」のプレイで、料金に見合うだけの快感を得る方法を学術的な観点から紹介しておこう。ノルウェーのオスロ大学の最新の研究結果によると、痛みの感覚はその時の状況や本人の予測によって感じ方が変わることが明らかになった。そして、本人があらかじめ予測していたほど痛くなかったとき、人はその感覚に快感を覚えるという。

 たとえば、見ず知らずの人にお尻を叩かれて「あれ? 思ったほど痛くない」と感じたとき、その痛みは快感となり、ひいてはストレス解消にもつながるということだ。「M性感」のプレイの一環で女の子にお尻を叩いてもらう際、最初にお尻を強く叩いてもらった後、次に少し弱くお尻を叩いてもらうと、「痛いと思いきや、それほど痛くない」という新鮮な感覚が生まれて、男性客はかなりの快感を得られるはずだ。

 東京都内だけでも70軒を超える「M性感」専門店が出店している。料金は1時間で2万円程度。筆者の推計では、全国の「M性感」の市場規模は2014年で約90億円に上る。前述の「回春エステ」と「M性感」を合わせると、年間の市場規模は約190億円にも達する。

ベスト新書『不倫経済学』(門倉貴史)より抜粋

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  • 門倉 貴史
  • 2016.02.09