「備蓄米が放出されても価格は上がる可能性」お米マイスターが指摘。令和の米騒動を“ご飯の冷凍貯金”で乗り切れ
価格はどうなっていくのか?備蓄米や古米とどう向き合うべきか?
■“ご飯の冷凍貯金”で有事を乗り切る
通常は炊飯器で保温しても問題ないが、精米してから時間が経ったお米や今回の備蓄米などを炊いたご飯は、炊飯器の保温機能を使用せず冷凍庫に入れることもオススメしている。
「毎回炊くのは大変ですよね。保温せずに冷凍しておけば、必要な時に使い回せて便利なんです。大事なお金を口座に預けておく感覚で、冷凍庫にご飯を保存しておきましょう。欲しい時にさっと引き出せるようにしておきましょう」
西島さんはこれを“ご飯の冷凍貯金”と呼んでいる。「お金を貯金するように、炊いたご飯を冷凍庫で保存すると、必要な時にいつでも使えて便利です。とくに備蓄米や精米してから時間が経ったお米を炊いたご飯は、炊飯器での保温に向かないんです。通常のご飯なら12時間保温できても、古いお米を炊いたご飯は6時間程度しか持ちません」
ご飯の冷凍はすでにラップなどでくるんでやったことがある人も多いかもしれない。しかし、西島さんによるとこれよりもおすすめの方法があるという。
「ご飯をぎゅうぎゅうに詰め込んじゃう人が多いんですよ。これをやると食感が悪くなります。温めた時にムラができますし、水っぽさも出たりするので美味しくはないんですね。炊きたてのようにふわっと戻したいですから、容器に入れる時はすっと滑り込ませる感じで。流し込むように入れると、ご飯とご飯の間に空気が入ります。この空気の層があるほど、炊き上がりの美味しさのように戻すことができるんです」
ポイントはもう1つ。ご飯を良く冷ましてから、蓋をすること。
「熱々のまま蓋をしてはいけません。粗熱を取らないと上の蓋にたくさん結露が発生し、解凍している時にそれが全部ビシャッと落ちてしまって、上のご飯が溶けちゃうんですね。ですから、ちょっと粗熱を逃してから蓋をして、急速冷凍が一番いいです」
冷凍ご飯専用容器を使うことで、ラップよりも効率的に保存できるという。
「ラップだと縦横に並べるだけで冷凍庫のスペースを専有してしまいます。一方、専用容器なら積み重ねられるので、他の冷凍食品も一緒に保存できます」
