トランプはなぜ勝利したのか?③<br />覇権国家アメリカの本当の国益とは!そして本音! |BEST TiMES(ベストタイムズ)

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トランプはなぜ勝利したのか?③
覇権国家アメリカの本当の国益とは!そして本音!

倉山満によるアメリカ大統領『トランはなぜ台頭したのか 覇権国家アメリカの本当の国益とは!』 トランプが大統領にまでなりあがったアメリカの現状!そして日本は…シリーズ③

中国がいくらあがいても、全盛期の大日本帝国の状態には到底いたらない!!

 また、中国がタヒチなどの太平洋の軍事政権を巻き込んで悪さをしようとしたところで、最大限大法螺(おおぼら)を吹いても、「太平洋を分割しよう」というような妄想を言うのが精一杯です。

 ハワイに攻めこむ根性などないわけです。

 かつての大日本帝国は帝国海軍が強かったので、ハワイを起点に太平洋の半分を勢力圏にしていました。

 本来、ハワイを持っているのであれば、四分の三がアメリカのものになっていてもおかしくありません。現に、第一次世界大戦のときに、南太平洋の島々が全部日本の勢力圏内に入り、それがまさにアメリカの脅威になりました。

 それと比べると、中国は人民解放軍が絶頂期の大日本帝国まで追いつくのに何年かかるかという程度の国です。

 キューバも含めて中南米も、アメリカが本気になったら鎧袖一触(がいしゅういっしょく)です。 

 オバマが国交を回復してしまいましたが、実は、キューバがいるから南北アメリカ大陸の国はみんな結束できるのです。

 南米にしたって、ペルーのフジモリ政権をオルブライトが転覆するなどのCIAの悪さに対して、どの国が何年かかったらアメリカに逆襲できるのかという話です。

 やはりアメリカというのは田舎のガキ大将で、南北アメリカ大陸は俺のもの、自分の勢力圏だというモンロー主義を信奉しています。そもそもアメリカ人は自分で流したデマを自分で信じる性癖があります。

テディ・ベアでおなじみローズベルト大統領

 セオドア・ローズベルトですら、「モンロー主義でアメリカ大陸をヨーロッパから守って解放した」と本気で信じて、桂太郎に説教していたほどです。

 ちなみに、桂はそんな戯言は真に受けませんでした。

 ところが、昭和になると政治家の劣化が甚だしく、大陸浪人の広田弘毅(ひろたこうき)や天羽英二(あもうえいじ)は本気で信じて、「アジアモンロー主義」とか言い出しています。

 それはさておき、アメリカ人はめちゃくちゃ打たれ弱いので、打たれない位置にいることが大事な人たちです。

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倉山 満

くらやま みつる

憲政史研究家

1973年、香川県生まれ。憲政史研究家。

1996年、中央大学文学部史学科国史学専攻卒業後、同大学院博士前期課程を修了。

在学中より国士舘大学日本政教研究所非常勤研究員を務め、2015年まで日本国憲法を教える。2012年、希望日本研究所所長を務める。

著書に、『誰が殺した? 日本国憲法!』(講談社)『検証 財務省の近現代史 政治との闘い150年を読む』(光文社)『日本人だけが知らない「本当の世界史」』(PHP研究所)『嘘だらけの日米近現代史』などをはじめとする「嘘だらけシリーズ」『保守の心得』『帝国憲法の真実』(いずれも扶桑社)『反日プロパガンダの近現代史』(アスペクト)『常識から疑え! 山川日本史〈近現代史編〉』(上・下いずれもヒカルランド)『逆にしたらよくわかる教育勅語 -ほんとうは危険思想なんかじゃなかった』(ハート出版)『お役所仕事の大東亜戦争』(三才ブックス)『倉山満が読み解く 太平記の時代―最強の日本人論・逞しい室町の人々』(青林堂)『大間違いの太平洋戦争』『真・戦争論 世界大戦と危険な半島』(いずれも小社刊)など多数。

現在、ブログ「倉山満の砦」やコンテンツ配信サービス「倉山塾」(https://kurayama.cd-pf.net/)や「チャンネルくらら」(https://www.youtube.com/channel/UCDrXxofz1CIOo9vqwHqfIyg)などで積極的に言論活動を行っている。

 

 

 

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