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快眠したければ、入浴時に○分間首まで湯につかり、続いて×分間半身浴

ぐっすり寝るための「快眠習慣」10カ条

忙しい日常生活が続くと、副交感神経の働きが低下しがちになる。すると、深い眠りにつくことが難しくなる。毎晩の快眠を得るために、副交感神経を活性化する生活習慣を上手に取り入れよう。

快眠のために守った方がいい10のルール

 

1 睡眠のゴールデンタイムに ひとまず横になる  

 睡眠のゴールデンタイムである午後10時〜午前2時に眠ると成長ホルモンが活性化し、疲労回復効果が高まる。この時間帯に睡眠を取るのが難しい人は短時間でも横になり、目を閉じよう。副交感神経が活性化し、夜型体質が改善する。 
 

2 起きたら太陽の光を浴び、 体内時計をリセット  

 人の細胞には「時計遺伝子」が存在し、自律神経のバランスに深く関わっている。「時計遺伝子」が司る体内時計は24時間より少し長めなので、朝起きたら太陽光を浴びてリセットしよう。「時計遺伝子」が活性化し、夜の快眠につながる。 
 

3 生活の中に昼寝を うまく取り入れる  

睡眠不足で自律神経のバランスが崩れると、判断ミスやイライラの原因になる。短時間の昼寝で副交感神経を刺激すれば、頭がぐっとクリアに。ただし仮眠は30分以内が原則。それ以上寝ると、逆に自律神経のバランスを乱してしまう。 
 

4 会社や駅の階段を利用して 昼間に20〜30分程度歩く  

 精神を安定させ、睡眠を促すセロトニン、メラトニンは、日中の太陽の光と運動によって生成が促進される。通勤時間などを活用し、太陽の下で20〜30分間、歩くことに集中しよう。ハードな運動よりも、確実に質の良い睡眠につながる。 
 

5 「1:2呼吸法」で 快眠を呼び込む  

 不眠で悩む人のほとんどが浅い呼吸で、自律神経を乱している。ゆっくりと深い呼吸は副交感神経の働きを効果的に高めるので、4秒かけて息を吸い、8秒かけて息を吐く「1:2呼吸法」を実践しよう。無理なく快眠につながっていく。  

①丹田を意識して息を吸う 手で三角形を作り、頂点がへそ下にあるツボの丹田にくるよう当てる。4秒間かけて、鼻からゆっくりと息を吸い込もう。意識を丹田に集中し、姿勢はまっすぐに整える。

 ②丹田を意識して息を吸う 次は口をすぼめるようにして8秒間、息を吐く。細く、長くを意識し、すべての息を吐ききるのがコツ。吸う=1、吐く=2の割合を意識しながら、これを3回繰り返す。 
 

6 「タッピング」「微笑み」で顔のストレッチ

  短時間で簡単かつ全身の筋肉を緩める顔のストレッチは自律神経の安定化に有効だ。感謝の気持ちを持って、口角を上げて微笑むと副交感神経の数値がぐっと高まる。また指先で頭と顔を優しくタッピングすると顔のコリが取れる。  

①「タッピング」人差し指、中指、薬指の 3本を使って優しく叩く  背筋を伸ばして椅子に座り、胸を張る。両手の人差し指、中指、薬指の3本を側頭部に当て、額に向かってリズミカルにタッピングすると緊張感が取れ、副交感神経が活性化する。  

②顔のツボを気持ちよく 軽くタッピング  側頭部から額へのタッピングが終わったら、顔全体を軽くタッピングしよう。眉間→眉の下→目のまわり→鼻の下→顎の順番に、気持ちいいと感じる場所を指先で優しくタッピングする。 

Point タッピングの力加減は肌に軽く触れる程度。強すぎると副交感神経が下がって逆効果に。 
 

7 40℃のお風呂に 首まで5分、半身浴を10分  

 入浴は副交感神経の働きを高め、質の良い睡眠を得るために大切な存在だ。40℃の少しぬるめの湯に5分間、首までつかり、続いて10分間、半身浴を行う。すると深部体温が38.5〜39℃の適温になり、快い入眠につながる。
 

 8 副交感神経を上げてくれる 「香り」を利用する  

 好きな香りを嗅ぐと末梢の血流がよくなり、副交感神経の機能が上がる。食後にハーブティーを飲んだり、寝室にアロマを焚くのは男女問わず活用したい習慣だ。香りは個人の好みが大きいので「心地よい」と思う香りを選ぼう。 
 

9 寝る前の 儀式を決める  

 自律神経のバランスは規則的な動きによって安定する。自分なりに「寝る前の儀式」を作り、それを日々実践することで副交感神経がアップ。心地よい睡眠に入れる。儀式は無理なく実践できる簡単なものにするのが継続のコツだ。
 

10 寝具にこだわる  

 快眠には寝具選びも大切だ。まず頭を乗せたとき、首と床が平行状態になっている枕を選ぼう。布団やマットレスは体圧を適度に分散し、適正な姿勢を保てる支持力がポイント。自然な寝返りを阻害しないものが選択の基準になる。

監修
順天堂大学医学部教授
小林弘幸さん
1960年、埼玉県生まれ。ロンドン大学付属英国王立小児病院外科などを経て現職。自律神経のバランスに着目し、同分野の第一人者として知られる。著書に『快眠したければ「首」を緩めなさい』(小学館新書)など多数。 
 

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