大阪夏の陣で藤堂高虎勢の侍大将が立ち寄った、穴太神社 |BEST TiMES(ベストタイムズ)

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大阪夏の陣で藤堂高虎勢の侍大将が立ち寄った、穴太神社

季節と時節でつづる戦国おりおり第285回

大坂夏の陣・八尾若江の戦いを歩く③

前回はこちら:大坂夏の陣・八尾若江の戦いを歩く②

 さぁ、長瀬川を西側から東側に渡って「矢尾(八尾)城祉」碑のある八尾神社まで来たところで、進路を90°反時計回りに転じましょう。5分ほど歩くと穴太神社が道の正面に現れます。この神社は、藤堂高虎勢の侍大将を務めていた「槍の勘兵衛」こと渡辺勘兵衛了(さとる)が物見もしくは休息のため立ち寄ったという伝承を持っており、当時勘兵衛は境内の松に陣羽織を脱いで掛けたといいます。つい最近になって開発され綺麗な住宅街になるまではこのあたりでここが一番土地が高かった(地価ではなく比高ですね)とか。

 ここからさらに1.5km、21号線の道路を黙々と歩くと八尾北高校。その西側の小道を進むと…

 何でしょうかこの小屋は?

 ドン。地蔵堂でした。高塚地蔵様といい、長宗我部家重臣の吉田内匠重親(よしだたくみしげちか)がこのお堂の中に隠れ、飛び出して藤堂勢の藤堂民部(藤堂式部家信か?)を狙ったものの、武運つたなく討ち死にしたという場所です。

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橋場 日月

はしば あきら

はしば・あきら/大阪府出身。古文書などの史料を駆使した独自のアプローチで、新たな史観を浮き彫りにする研究家兼作家。主な著作に『新説桶狭間合戦』(学研)、『地形で読み解く「真田三代」最強の秘密』(朝日新書)、『大判ビジュアル図解 大迫力!写真と絵でわかる日本史』(西東社)など。


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