ダントツの世界一、老舗大国日本
創業100年以上の企業が5万社以上!
世界最古の企業は西暦578年!!
日本に創業100年以上の老舗企業がいくつあるかご存じでしょうか。
帝国データバンクが2014年に調査したところによると、その数はなんと2万7335社にのぼります。
そのうち同年にちょうど創業100周年を迎えた企業は1233社であり、年間1000社以上も増えています。ちなみに、東京商工リサーチによると、2016年に創業100年の老舗の仲間入りを果たした企業は2162社だそうです。
これらの企業のほかにも、データベースに登録されていない個人商店などがたくさん存在しているため、実際の数は5万社以上ともいわれています。
これだけ多くの老舗企業が存在する国は、世界中どこを探しても日本以外に見つかりません。
そう、日本はまぎれもなく世界一の老舗大国なのです。
100年前の1916(大正5)年から今日にいたるまで、日本はさまざまな出来事を経験してきました。昭和恐慌、第二次世界大戦、高度経済成長、バブル経済とその崩壊、長期にわたるデフレ不況、幾多の自然災害……それらを乗り越えて今日まで事業を継続させている企業が、少なくとも約3万社あるのです。なんとも頼もしいかぎりですね。
1世紀以上の年月をかけて老舗企業に蓄積されたさまざまなノウハウや技術は、他社(とくに海外企業)には容易に真似できないキラーコンテンツを生み出す要因のひとつになっています。
また、1世紀以上も事業を継続させてきたという実績そのものが企業に対する信頼を生み、独自のブランド力にもなっています。
ちなみに、そんな老舗大国日本のなかでもっとも長い歴史をもっている企業が、大阪の金剛組(こんごうぐみ)です。
創業はなんと聖徳太子の時代の西暦578年といわれ、「世界最古の企業」としても知られています。
金剛組は同年に聖徳太子に招かれて来日した百済(くだら)の工匠3人のうち初代金剛重光が四天王寺の建造にかかわったことに始まり、以来、寺社建築に携わってきました。
ついでにいっておくと、世界で二番目に古い企業は山梨県の西山温泉で旅館を経営する慶雲館(705年創業)、三番目に古い企業は石川県の粟津温泉で旅館「法師」を経営する善吾楼(718年創業)です(諸説あります)。
日本企業で世界の老舗トップ3を独占しているのだから驚かされますね。