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家庭科にも手を抜かない。「灘⇒東大理3」の母・佐藤ママが常に「100」を目指すワケ

Q5 佐藤さんが大事にしている「0か100か」という哲学。詳しく教えてください。

独自の世界観を持って理想を学び、考える人へ聞く1週間集中インタビュー企画。今週登場するのは、3人息子を灘⇒東大理3、さらに今春長女も東大理3に送り込んだ「佐藤ママ」こと佐藤亮子さん。そのオリジナルな子育ての「哲学」に10の問から迫る! 今回の質問は、佐藤さんの子育てのキーワードである「0か100」という考え方。なあなあはダメ。だから家庭科にも手を抜かなかった。夜中の12時から家庭科のテスト対策をしたこともあったそう。
Q5 佐藤さんが大事にしている「0か100か」という哲学。詳しく教えてください。

結果ではなく努力する過程に意味がある

 

 子どもたちにはテストでとにかく100点を目指させました。

 100点なんて中々取れないのは私も分かっています。人間は間違う動物ですので。でも「100点を取るぞ!」と死ぬほど努力した結果の間違いは役に立つものです。

 それが「まあこのくらいでいいか、とりあえず頑張ったから」とテストに臨んで間違えた問題は、自分が手を抜いて落とした(つまりもう少し努力すれば解けた)問題なのか、本当にその問題が難しすぎたのか、分からないんです。

 だから自分なりに一生懸命努力して100点を取るぞ、という気持ちで向かった問題しか役に立たない。そういう心構えを持ちなさい、といつも子どもたちに言っていました。

 もちろん科目で、頑張る科目・頑張らない科目を作るのも無しです。全部やる。

 例えば家庭科なんかにも手を抜かない。むしろ私は「算数なんかより、家庭科が一番大事なんだよ」と言っていたぐらいです。実際の家の中というのは家庭科で回っているじゃないですか。逆に算数とか理科は日常生活には関係ないと言えば関係ないんです。

 家庭科を軽く見るということは、子どもたちが将来結婚したときに奥さんのやっていることも軽く見てしまう。それはダメだと思って、「教科の中で一番大事なのは家庭科。家庭科の授業はちゃんとやりなさい」と言っていました。

 夜中の12時から、子どもと一緒に家庭科のテスト対策をしたこともあります。りんごのむき方の練習です。次男がそんな遅い時間になって「明日、なんかりんごのむき方のテストがあるんだけど」と言い始めて、私が「え~今頃何言ってんのよ!」と。結局私が、あちこちコンビニを回って25個りんごを集めてきました。その1個を「こうやるのよ」とむいて見せ、あとの24個は全部子どもにむかせました。この話にはオチがあって、てっきり私はテストに出るのは丸いリンゴから、1回でむく“1回むき”だと思っていたのですが、実際にはあらかじめ4等分したものをむくだけで良かったそうです。そこまでの特訓は必要ありませんでした(笑)。

 でも、何のテストであれ「いい加減にする」というのはダメです。そこでなにかをなあなあにしてしまうと、後々くせになってしまいます。学校の勉強一つ真剣にできなかった人が、社会に出てハードルを越えられるのか、という話ですよね。

次の質問は「Q6 ほめること、しかること。どのように使い分けていましたか?」です。

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佐藤 亮子

さとう りょうこ

専業主婦。大分県で高校まで過ごし、津田塾大学へ進学。卒業後、大分県内の私立高校で英語教師として2年間教壇に立つ。その後、結婚。夫の勤務先である奈良県へ移り、以降は専業主婦。長男、次男、三男、長女の順で3男1女を出産した。長男、次男、三男の3兄弟がそろって、難関私立の灘中・高等学校(神戸市)に進学。体育系のクラブに所属したり、文化祭で活躍したりしながら、3人それぞれが学校生活を満喫しつつ、大学受験では国内最難関の東京大学理科3類(通称「東大理3」)に合格。さらに今春長女も東大理3に合格を果たした。著書に『「灘→東大理III」の3兄弟を育てた母の秀才の育て方』、『「灘→東大理III」3兄弟の母が教える中学受験勉強法』(ともにKADOKAWA)


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